診療アウトカム評価事業

病院支援事業

診療アウトカム評価事業

事業紹介

 医療の質に対する関心の増大は世界的な趨勢であり、医療関係者は質の確保・向上の対応が社会的にも求められています。全日本病院協会では、医療の透明性、質の確保において、臨床指標を用いた評価が重要であることから、2002年より主要24疾患、病院全体の指標として転倒・院内感染症・抑制の3指標について、病院の自発的参加の下でデータ収集・分析しホームページで公開するとともに、参加病院にデータを還元して継続的改善に資する診療アウトカム評価事業を実施してきました。これは日本における唯一の医療の質に関わる継続的なベンチマーク事業です。
 その後、DPCの導入と拡大、国際的な視点を導入することに対応し、現在では、(1)DPCデータを用いた分析事業(Medi-Target)、(2)前記に臨床データを加えた診療アウトカム事業、(3)米国メリーランド病院協会の運営するIQIP(International Quality Indicator Project)への参加の3階層の質評価事業を行っています。
 このうち診療アウトカム事業を基にして厚生労働省補助事業である「医療の質の評価・公表等推進事業」を平成22年7月より開始しました。症例数、四半期ごとのデータの安定性等から、対象疾患および臨床指標を選定しました。
 ホームページ上に公開する臨床データ及び対象疾患は以下のとおりです。

< 臨床指標 >

患者満足度
期間中の退院患者に対して病院の満足度を4段階評価で調査を実施。
病院推奨度
期間中の退院患者に対して病院の推奨度を4段階評価で調査を実施。

以下の指標は24疾患の重症度別に分析

平均在院日数
期間中に退院した患者の在院日数の平均です。本調査の対象となる24疾患について、疾患別全体、重症度別、年代別、性別の計4種類を集計しています。
死亡率
期間中に退院した患者人数に対する、期間中に死亡した患者人数の割合です。本調査の対象となる24疾患について、重症度別、年代別、性別の計3種類を集計しています。
予定しない再入院率
期間中に退院した患者人数に対する、予定しない再入院であった退院患者人数の割合です。
医療費
期間中に退院した患者の本調査の対象である24疾患別の入院医療費の平均です。重症度別、年代別、性別の計3種類を集計しています。
肺炎に対する抗生物質使用
期間中に医療資源を最も投入した傷病名が肺炎で退院した症例のうち、入院当日に抗生物質の投与を受けた症例割合です。重症度別に集計しています。

参加病院リスト

< 平成23年度 参加病院 >

No. 病院名 都道府県 病床数
1 社会医療法人恵和会 西岡病院 北海道 98床
2 社会医療法人 禎心会病院 北海道 142床
3 医療法人社団杏和会 おびひろ呼吸器科内科病院 北海道 49床
4 社団法人北海道勤労者医療協会 勤医協中央病院 北海道 402床
5 みやぎ県南中核病院  宮城県 300床
6 医療法人社団光仁会 総合守谷第一病院 茨城県 203床
7 株式会社日立製作所 ひたちなか総合病院  茨城県 288床
8 社会医療法人恵生会 黒須病院 栃木県 190床
9 公益財団法人東京都医療保健協会 練馬総合病院 東京都 224床
10 医療法人名古屋記念財団 名古屋記念病院  愛知県 464床
11 碧南市民病院 愛知県 320床
12 社会医療法人誠光会 草津総合病院 滋賀県 719床
13 医療法人尚和会 宝塚第一病院 兵庫県 211床
14 社会医療法人 光生病院  岡山県 198床
15 特定医療法人社団同仁会 金光病院 岡山県 147床
16 医療法人芳越会 ホウエツ病院 徳島県 65床
17 徳島市民病院 徳島県 339床
18 特定医療法人祐愛会 織田病院 佐賀県 111床
19 医療法人社団 光晴会病院 長崎県 179床
20 長崎市立市民病院 長崎県 414床
21 医療法人社団誠友会 南部病院 宮崎県 73床
22 医療法人義順顕彰会 田上病院 鹿児島県 204床
23 社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 沖縄県 302床
24 地方独立行政法人 那覇市立病院  沖縄県 470床