全日病ニュース

【2014年度病院経営調査】

医業収支率、総収支率とも前年より悪化

　全日病が、全会員病院を対象に、昨年5月の収支等を調べた2014年度病院経営調査（回答数930病院、回答率38.4%）の結果がまとまったが、医業収支率は前年同月比で0.9ポイント、総収支率は1.8%とともに低下。とくに、東京地区の総収支率は2.5ポイントと大きく悪化した。
　その結果、資金繰りが手詰まりな病院が増え、全体の推計キャッシュフロー率（キャッシュフロー額／総収入額）は、「0%未満」の病院の割合が18.5%から22.8%へと4.3ポイントも増えている。
　1 3 年と1 4 年ともに回答した病院（598病院）をみると、病床利用率の減、外来患者数の減、従業員数の増、入院・外来一人一日当たり単価の増という変化が認められた。
　調査報告は、14年度調査の結果を「14年になって病院の収支は総じて悪化した。東京、一般病床のみ、200床以上、DPC対象の病院に悪化がとくに顕著であった」と概括。
　その原因として、①急性期入院に対する14年度改定の影響、②消費税増税に伴う支出の増加、をあげた。