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ホーム全日病ニュース(2016年)第885回/2016年12月15日号臨床研修の到達目標の中間報告を議論...

臨床研修の到達目標の中間報告を議論

臨床研修の到達目標の中間報告を議論

【厚労省・療養病床特別部会】
医師のプロフェッショナリズムが課題

 厚生労働省の医道審議会・医師分科会・医師臨床研修部会(桐野髙明部会長)は11月24日、「医師臨床研修制度の到達目標・評価のあり方に関するワーキングループ」から中間報告の説明を受けた。また、研修病院群ごとの協力型病院数の資料が示されたほか、研修医へのアンケートで、「4分の3が臨床研修地での勤務を希望する」ことなどがわかった。
 WG は、臨床研修の「到達目標・方略・評価」を検討している。中間報告では、医師のプロフェッショナリズムを身につけるための項目を整理した。例えば、「医師としての基本的価値観」に関しては、「社会的使命と公正性」、「人間性の尊重」、「自らを高める姿勢」などの項目を設けている。これらの内容に、委員から特に異論は出なかった。
 しかし、委員から「プロフェッショナリズムに欠ける医師がいる。いくら言葉で整理しても、やはり医局で面と向かって、毎日のパフォーマンスの中で叩き込むしかない」との意見が出た。WG 座長の福井次矢参考人は、「今まで、プロフェッショナリズムについてのコンセンサスがなかった。今回それを整理した」と述べた。
 また、厚労省が研修病院群ごとの協力型病院数を示した。大学病院を中心に多くの協力型病院があることがわかった。最も多いのは東北大学病院で協力型病院数は81、次いで岡山大学病院72、熊本大学医学部附属病院71となっている。ただ、どのような「協力」を実施しているかは把握できておらず、医師の派遣がない協力型病院も少なくないと考えられる。
 2016年度臨床研修修了者のアンケート調査結果からは、研修医の出身地とキャリアパスの関係が示された。例えば、全体の51.8%が医学部所在地(都道府県)での勤務を希望し、74.9%が臨床研修地での勤務を希望していた。

 

全日病ニュース2016年12月15日号 HTML版

 

 

全日病サイト内の関連情報
  • [1] 医師臨床研修制度の見直しについて(平成27年度研修より適用予定)

    http://www.ajha.or.jp/topics/admininfo/pdf/2013/131224_1.pdf

    2013年12月19日 ... 成 25 年 2 月より、医道審議会医師分科会医師臨床研修部会において、関係者からの
    ヒ. アリング、研修医 ... 到達目標は、臨床研修制度必修化以降、基本的にその内容は
    変更されていないが、. ・. 急速な高齢化等 ...... フェッショナリズム・システムに基づいた
    診療. 問診・診察 ... コミュニケーション・チーム医療・プロフェッショナリ. ズム). 試験無
    ...... 研究代表者:桐野髙明国立国際医療研究センター総長). <研修医の ...

  • [2] 専門医の在り方に関する検討会「中間まとめ」について

    http://www.ajha.or.jp/topics/admininfo/pdf/2012/120905_4.pdf

    2012年8月31日 ... 新たな専門医の仕組みは、プロフェッショナルオートノミー(専門家による自律性) ....
    求められている到達目標である「一般的な診療において頻繁に関わる負傷又は疾病に.
    適切に対応 ...... プロフェッショナリズム ... PC連合学会若手医師部会.

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