背景・目的

本事業で養成する医師像

  • 高齢患者が著増する中で地域包括ケアシステムを効果的に実現させるために、地域に密着した病院には、今後、臓器別にとらわれない幅広い診療、多様なアクセスを担保する診療、そして、多職種からなるチーム医療のマネジメントなどが実践できる組織であることが求められています。さらには、予防・健康増進や介護施設との連携など、患者の生活全体を視野に入れた機能を構築する必要があります。
  • そのためには、総合的・俯瞰的にこのような病院機能の改善をはかることができ、かつ組織の運営に積極的に関与できる人材としての医師の育成が重要になります。
  • これらの課題の解決に取り組む人材として、総合診療専門医が注目を集めています。しかし、その養成制度は2018年度に始まったばかりで、総合診療専門医が全国的に行き渡るには相当の年数を要します。
  • 一方で、現場の医療の変化は待ったなしの課題です。地域の全日病会員施設で働く一定のキャリアを持つ医師の中には、個々の有する専門性や経験を生かしつつ、このような患者像の変化に対応して、さらに診療の幅を広げ、新たなキャリア形成を志向する医師も増えてくることが予想されます。本事業は、そのような医師を支援するためのプログラムです。

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全日病ニュース2018年5月1日号より