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医療法人の財務会計改革は2017年４月２日以後開始の会計年度から適用

医療法人会計基準の適用、外部監査・公告の実施等で厚労省が通知

　厚生労働省医政局は４月20日付で以下２件の通知を各都道府県知事あてに発出した。いずれも、2015年９月に公布された医療法一部改正法に基づいて医療法人に財務会計改革を求める重要な改正事項である。各通知の要旨は以下のとおり。

◎医政局長「医療法人会計基準適用上の留意事項並びに財産目録、純資産変動計算書及び附属明細表の作成方法に関する運用指針」（医政発0420第5号）

　医療法人会計基準が４月20日に公布され、2017年４月２日から施行される。
　医療法人会計基準は同日以後に開始する会計年度に係る会計に適用される。
　この会計基準が適用される医療法人が貸借対照表等を作成する際の基準・様式等について運用指針を定める。本運用指針が適用される医療法人は以下のとおりである。
① 負債の合計額が50億円以上又は収益の合計額が70億円以上の医療法人
② 負債の合計額が20億円以上又は収益の合計額が10億円以上の社会医療法人
③ 社会医療法人債発行法人である社会医療法人

◎医政局長「医療法人の計算に関する事項について」（医政発0420第７号）

　医療法の一部改正法及び４月20日に公布された関係省令の改正により、医療法人の計算に関する規定が整備され、2017年４月２日から施行される。この施行にあたって、医療法人の計算に関する事項の留意事項について整理した。
（1 ）会計基準の適用及び外部監査の実施が義務付けられる医療法人とは具体的には次のとおりである。
① 社会医療法人を除く医療法人については、負債の合計額が50億円以上又は収益の合計額が70億円以上であること。
② 社会医療法人については、負債の合計額が20億円以上又は収益の合計額が10億円以上であること、あるいは、社会医療法人債を発行していること。
（2 ）事業報告書等（貸借対照表及び損益計算書に限る）を公告しなければならない医療法人とは、前出（1）の①の医療法人及び全ての社会医療法人である。公告の方法は、①官報への掲載、②日刊紙への掲載、③電子公告（ホームページ）のいずれかによること。ただし、③の方法で公告をする場合は、貸借対照表及び損益計算書を承認した社員総会又は評議員会の終結の日後３年を経過する日までの間、継続して公告する必要がある。