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ホーム全日病ニュース(2024年)第1052回/2024年4月1日号医療機能評価受審支援 開西病院 第2回訪問アドバイス報告

医療機能評価受審支援 開西病院 第2回訪問アドバイス報告

医療機能評価受審支援 開西病院 第2回訪問アドバイス報告

【2023年度病院機能評価受審支援事業③】病院機能評価委員会 看護担当アドバイザー 岩渕泰子

 昨年11月、事務管理担当者による第1回の支援が行われ、2024年2月16日14時から、第2回の看護領域受審支援を行った。前日は、大雪のため一部の飛行機は欠航であったが、当日は、雲一つない青空で晴天に恵まれ、予定通り帯広に向かうことができた。
 看護部長・事務部長はじめ、看護師、薬剤師、リハビリ療法士、検査技師、管理栄養士など、多くのスタッフの皆様がすでに会場に参集しており真剣さがうかがえた。
 まずは、一般1およびリハビリテーション機能を受審予定のため、既存の進行表に沿って説明させていただき、また、パワーポイントを使用し、看護領域における合同面接時の対応、ケアプロセスの方法、カルテレビューの方法等についてレクチャーした。
 双方向で話をする中で、下記の項目は課題と思われたため、アドバイスさせていただいた。

  1. ①説明と同意について、インフォームドコンセントのガイドラインは作成されているが、説明書の承認体制や同意書のネーミング、同席者のルール等を明文化して周知すると良い。
  2. ②早期に倫理委員会を開催し、病院として臨床倫理の方針を明確にすると良い(資料を提供させていただいたので参考にして欲しい)。
  3. ③医療安全管理体制については、医療安全管理者の権限を明確にするとともに実態に沿った組織図を作成し、第三者に分かり易くするとさらに良い。
  4. ④誤認防止対策は、本人確認の場合は名乗ってもらうなど、今一度検討が必要である。また、手術件数も多いことから、マーキングやサインイン・タイムアウト・サインアウトの徹底が望まれる。
  5. ⑤マニュアル類は事前に送付していただき、確認させていただいたが、多くのマニュアルの改訂が5年以上前になっており、修正が必要な部分も見受けられるため、早急に見直し、周知することが望まれる。

 レクチャー終了後は、病棟を巡回し、療養環境や感染管理状況、責任体制の確認等を行った。新型コロナウイルス感染症患者が多く入院されていたが、感染予防対策はマニュアルを遵守されていた。速乾式手指消毒剤の使用状況はモニタリングされているが、フィードバックして、感染予防の意識づけを強化されるとさらに良いと思われる。病棟の責任体制については、診療・看護等の責任者の掲示、ベッドネームへの受け持ち看護師の明示、および主治医不在時の対応を明確にすることが望まれる。
 症例を説明する際には、電子カルテをスムーズに開けることができており、本審査のケアプロセス時やカルテレビューでは期待できる状況であった。
 現在は、部署ごとに病院医療機能評価受審の準備をされているが、機能評価受審は組織全体で取り組み、意思統一を図り一致団結して、医療の質向上を目指されることを期待したい。
 次回の訪問は8月頃の予定にしており、どのように変化しているか楽しみにしたいと思う。

 

全日病ニュース2024年4月1日号 HTML版

 

 

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