全日病ニュース

引上分　補填率に大幅なばらつき。100％未満が6割強も

【四病協・日病協】
消費税8％引上分の補填率調査結果（速報値）を発表

　四病院団体協議会と日本病院団体協議会が共同で実施した、消費税の8%引き上げにともなう診療報酬による補填実態を検証する「医療機関における消費税に関する調査」の結果（速報値）がまとまった。
　調査は8月～9月に両協議会傘下の1,075 病院に対して実施され、433 件（40.3%）の回答を得た（有効回答は282件＝26.2%）。
　同調査は「消費税率引き上げ前の事業年度の実績を基に、税率引き上げによる経費増と診療報酬による補填分を推計して補填率を計算」する方法で実施された。
　また、補填率については今回引き上げの3%についてのみを抽出、過去の5%分は対象から除外している。
　速報値として、補填率は、50%未満の病院が4.3%、50%以上100%未満が58.5%、100%以上150%未満が22.3%、150%以上が14.9%という分布で、６割強の病院が補填率100%未満という結果となった。中央値も87.1%であった。
　調査結果は、①課税対象の経費率が高い病院、②減価償却割合が高い病院で補填率が低いことを指摘。診療報酬の上乗せという方法は、控除対象外消費税の負担を十分補填できていない実体を明らかにした。