全日病ニュース

看護師特定行為・研修制度で意見まとまる。38行為で開始

履修免除制度も盛り込む。4月から研修施設の募集を開始

　12月17日の看護師特定行為・研修部会は、診療の補助のうち、包括的指示の下に手順書によって特定の行為ができる看護師を養成する研修制度について、保助看法に定められた枠組みを具体的な規定に落とし込む省令・通知に関する議論の結果を、意見書にまとめた。
　意見書において、以下のことなどが決まった。
（1）制度開始時の特定行為は38とする
（2）研修に受講資格は設けないが、概ね3～5年以上の実務経験者を想定する
（3）研修は講義・演習からなる共通科目（315時間）に加えて受講者が選択履修できる21の特定行為区分の技術等からなる
（4）研修指定研修機関以外で一部を実施することもできる
（5）講義・演習は通信による方法で行なうことができる
（6）受講生の所属施設で実習を受けることもできる
（7）既修済みの場合は履修の一部を免除することができる
（8）特定行為を実施する知識・技能をもっている場合は区分別科目の全部または一部の履修を免除することができる
（9）修了者は、実際に当該行為を実施する前に、その行為を実施する医療機関等で、当該行為の知識・手技に関する事前確認を受けることが望ましい
（10）厚生労働省は指定研修機関から研修修了者名簿の提出を受けることによって修了者を把握する
　看護師特定行為・研修制度は2015年10月に施行されるが、厚労省は省令案をパブコメにかけた後に同部会の了承をあらためて取り付け、4月から指定研修機関の募集に入る予定だ。