全日病ニュース

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「人生の最終段階における医療」で委員会を設置へ

「人生の最終段階における医療」で委員会を設置へ

【四病協・総合部会】病床機能報告と入院基本料の関連づけは不適切

 四病院団体協議会は6月21日の総合部会で、「人生の最終段階における医療」を検討する委員会を立ち上げることを決めた。終了後会見で加納繁照議長(日本医療法人協会会長)は「きちんと議論しなければならない時期にきている」と述べ、日本の医療にとって、喫緊の課題との認識を示した。総合部会ではそのほか、地域医療構想調整会議や新専門医制度をめぐり議論した。
 「人生の最終段階における医療」を検討する委員会を、どのような日程で開催していくかは未定としたが、必要に応じて、委員に弁護士やマスコミ関係者など第三者を加える考えを示した。
 地域医療構想調整会議における議論では、厚生労働省が医療機能を病院単位で考える方向での議論を誘導している。例えば、地域医療介護総合確保基金の交付先を決める際に病院名をあげることや、病院の急性期度を評価する「急性期指標」は病院単位の評価となっている。しかし現状で、地域の病床機能を判断する材料は、病床機能報告制度の病棟単位の医療機能であることから、四病協として、病院単位で医療機能を区別する考えには反対であることを再確認した。
 また、病床機能報告制度の医療機能と一般病棟入院基本料を関連づけること対し、不適切との意見が相次いだ。
 新専門医制度については、厚労省の「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」が日本専門医機構に対し、地域医療に配慮した運営を求めている。四病協からは全日病の神野正博副会長と日本精神科病院協会の森隆夫副会長が機構の理事になっているが、同検討会が、機構の運営に強い影響力を持っていることを踏まえ、厚労省検討会でも四病協の考えを積極的に発言していくことを確認した。

 

全日病ニュース2017年7月15日号 HTML版

 

 

全日病サイト内の関連情報
  • [1] 「病院医師の働き方検討委員会」の進め方を議論

    https://www.ajha.or.jp/news/pickup/20170615/news13.html

    2017年6月15日 ... 四病院団体協議会は5月31日の総合部会で、政府の働き方改革に対応するため、「
    病院医師の働き方検討委員会」の進め方などを議論 ... また、病院の急性期度合いを
    判断する「急性期指標」や病床機能報告制度の見直しで議論があった。

  • [2] 全日病ニュース・紙面PDF(2017年6月15日号)

    https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2017/170615.pdf

    2017年6月15日 ... からの病床機能報告制度の見直し項目 .... 高度急性期機能. ○ 一般病棟 7対1. ○
    一般病棟 10対1. ○ 一般病棟 13対1. 15対1. 急性期機能. 回復期機能 ... 部会から
    2016年度改定の結果検証特 .... 千谷総合病院(新潟)となっている。

  • [3] 出産・子育てなど女性医師の労働時間を男性医師比「0.8」と高めに推計

    http://www.ajha.or.jp/news/pickup/20160601/news09.html

    2016年6月1日 ... この考え方の基となるのが、厚労省が3月31日の同分科会に報告した「医師需給は
    早ければ2024年(平成36年)頃に均衡 ... こうした医師需給の推計結果に対して、4月
    27日に開かれた四病協の総合部会では、出席者から次のような疑問や意見が示された
    。 ... 一般病床・療養病床の医師数は、大学附属病院を除いて「高度急性期4.8: 急性期
    2.7: 回復期1.5: 慢性期 1.0」と按分して .... 入院医療に従事する医師数は、病床機能
    報告制度を用いて、慢性期を「1」とした比率で、高度急性期は「4.8」、急性期 ...

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