全日病ニュース

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循環器病対策推進基本計画

循環器病対策推進基本計画

【閣議決定】閣議決定年齢調整死亡率の減少目指す

 政府は10月27日、循環器病対策推進基本計画を閣議決定した。計画の策定は今回が初めて。2040年までに3年以上の健康寿命の延伸、年齢調整死亡率の減少を目指し、予防や医療、福祉サービスまで幅広い循環器病対策を推進する。循環器病対策を進めるためにも、高齢化に伴い増大する需要に対応する地域医療構想の実現が求められていると指摘している。
 2019年12月に施行された循環器病対策基本法に基づき、計画を策定した。最初の計画は2020年度から2022年度までの3年間を目安とする。第二期以降は6年計画とし、都道府県の医療計画など他の計画と整合性を図るように定めるとしている。
 目標を実現するための施策の3本柱は、①循環器病の予防や正しい知識の普及啓発②保健、医療および福祉に係るサービスの提供体制の充実③循環器病の研究推進─となっている。
 「保健、医療および福祉に係るサービスの提供体制の充実」では、◇健診の普及◇救急搬送体制◇医療提供体制の整備◇患者支援◇リハビリテーション◇適切な情報提供・相談支援◇緩和ケア◇後遺症を有する者への支援◇治療と仕事の両立支援◇小児期・若年期への対策─などの項目を設けた。
 救急搬送体制では、脳梗塞に対するt-PA 療法(プラスミノゲン・アクティベータの静注療法)や機械的血栓回収療法の効果が確認されている中で、「国民があまねく享受できる状況になっていない」ことを問題視した。医療提供体制については、各地域で複数の医療機関で24時間対応を可能とするネットワークの構築の重要性を強調した。リハビリについては、急性期から開始し、回復期から維持期・生活期まで継続することを求めた。回復期以降の外来や在宅でのリハビリにも言及した。
 「循環器病の研究推進」では、循環器病の病態解明や予防、診断、治療、リハビリなどの方法に資する研究開発を推進するため、基礎研究から診断法・治療法の開発までを産学連携や医工連携を図る。根拠に基づく政策立案の研究も推進するとしている。

 

全日病ニュース2020年11月15日号 HTML版

 

 

全日病サイト内の関連情報
  • [1] 健発0731第6号 平成29年7月31日 公益 ... - 全日本病院協会

    https://www.ajha.or.jp/topics/admininfo/pdf/2017/170802_2.pdf

    2017年7月31日 ... 組織プラスミノゲンアクティベータの静注療法 (以下「t-PA 療法」という)が. 実施
    可能である発症後経過時間の延長や、急性期血管内治療の科学的根. 拠の確立等、
    治療技術の進歩が見られる。 ※ t-PA 療法は、脳梗塞患者に ...

  • [2] 循環器病対策推進基本計画の策定について - 全日本病院協会

    https://www.ajha.or.jp/topics/admininfo/pdf/2020/201029_4.pdf

    健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策.
    に関する基本法(平成 30 年法律 ... 例えば、脳梗塞に対する t-PA 療法19や機械的
    血栓回収療法を迅速に行うこと. で、機能予後の改善に ... 19 遺伝子組み換え組織
    プラスミノゲンアクティベータの静注療法で発症後 4.5 時間以内. に実施可能。
    15.

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