全日病ニュース

再検証対象の175の公立公的病院が医療機能など見直し

　厚生労働省は12月３日の「地域医療構想及び医師確保計画に関するワーキングループ」（尾形裕也分科会長）に、急性期医療の診療実績が乏しいと分析された公立公的病院の再編統合を含めた再検証の状況について、都道府県に調査した結果を公表した。再検証の対象となっていた436病院のうち、再検証を行ったのは175病院で40％であった。24病院は急性期病院でなくなるなどして再検証の対象外となっている。
　175病院のうち、83病院は「合意」が済み、92病院が「合意に基く措置」が済んでいる。両者のうち、94病院が病床機能を見直し、67病院が病床数の見直しを実施するとしている。一方、44病院は「従前どおり」であった（複数回答）。
　「従前どおり」の理由は、「現行の医療機能や役割を見直す必要がない」、「再検証要請前に医療機能や役割を転換しており、見直す必要がない」、「現行の医療機能や役割の見直しに、住民等の反対がある」の順で多い。
　これらの取組みにより、436病院の病床数は、地域医療構想が当面の目標とする2025年にかけて減っていく。具体的には、2019年７月の6.59万床が2025年７月に6.02万床と、約5,700床減少する見込み。機能別の割合では、高度急性期が増加し、急性期は減少し、回復期は増加し、慢性期はほぼ変わらない。