全日病ニュース

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ホーム全日病ニュース(2020年)第963回/2020年5月15日号中小病院の病院機能評価認定率向上を目指して

中小病院の病院機能評価認定率向上を目指して

中小病院の病院機能評価認定率向上を目指して

病院機能評価委員長 木村 厚

 全日病会員の日本医療機能評価機構の認定率は35%になり、全国平均を上回っているが、200床以下の病院の認定率は26.7%とまだまだ低く、100床以下になると10%以下になってしまう。全日病会員に多いこれらの中小病院の認定率を上昇させることは、当委員会の命題である。今まで年2回、受審支援セミナーを行ってきたが、参加病院には大型病院が多いことも事実であり、中小病院の支援が急がれる。
 中小病院の認定率が上がらない理由はいろいろあると考えられる。その最たるものは、受審にかけられる人手がないことと考えられる。日常業務に追われ余裕がない、機能評価受審といっても、何から手をつけたらいいかよくわからないといった声をよく聞く。そこで、その病院の支援を具体的に行ってドキュメンタリー化し、他病院の受診の参考にしていただき、中小病院の認定率を少しでも高めようという事業を行うことになった。
 期間は2020年4月からの1年間であり、当委員会のアドバイザーによる病院訪問は診療、看護、事務管理それぞれ2回ずつ行う予定であり、訪問した報告書、および病院からの報告書は、全日病ニュースに掲載の予定である。
 対象病院は、公募、委員会での審査を経て、香川県三木町の医療法人春風会樫村病院に決定している。同病院は37床、全床地域包括ケア病床である。救急告示病院であり、整形外科を中心に昨年度は629件の手術を行っている。介護支援事業所、デイケアセンターも併設し、地域の急性期から回復期、慢性期医療までカバーしている病院である。
 樫村病院の首脳には2月15日の全日病機能評価委員会の受診支援セミナーに参加していただき、お話を伺い、打ち合わせをした。
 今後、進行につれ報告がドキュメントの形で、全日病ニュースに掲載されることになっているので、ぜひ受審の参考にしていただきたい。詳細は全日病の事務局を通して、機能評価委員会にお尋ねいただきたいと思う。

 

全日病ニュース2020年5月15日号 HTML版