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ホーム全日病ニュース(2022年)第1004回/2022年3月1日号看護職員収入引上げの対象に薬剤師を追加することを要望

看護職員収入引上げの対象に薬剤師を追加することを要望

看護職員収入引上げの対象に薬剤師を追加することを要望

【日病協・代表者会議】対象医療機関の線引きにも疑問の声

 日本病院団体協議会は2月8日、厚生労働省の伊原和人医政局長に、2月から実施された看護職員等処遇改善事業補助金による賃金改善の対象職種に、薬剤師を追加することを要望した。同事業は、医療機関に勤務する看護職員に対し、収入の1%程度(月額4,000円)引上げを実施するものだが、医療機関の判断で、他の医療従事者の賃金改善にも充てることができる。ただ、薬剤師は除外されていた。
 薬剤師が除外されたのは、看護職員より収入が高いためと厚労省は説明している。しかし、日病協は、一般病院全体の薬剤師の平均給与は、医療経済実態調査によると、月換算で45.8万円であり、看護職員の42.2万円と比較し、大きな差はないと主張。対象職種に薬剤師を追加することを要望した。
 なお、賃金改善を行うことができる看護職員以外の職種として、現状では、看護補助者、理学療法士・作業療法士などが対象となっている。
 また、対象病院が、「地域でコロナ医療など一定の役割を担う医療機関」に限定されている。具体的には、「救急医療管理加算を算定する救急搬送件数が年間200件以上の医療機関と三次救急を担う医療機関」となっており、対象職種だけではなく、対象医療機関の選別も行われる。
 2月16日の四病院団体協議会でも、このことを問題視する発言が多くあり、医療機関間の不公平感を増大させるとともに、地域の医療機関連携にも支障を生じさせるとの懸念が出た。
 さらに、10月以降は、看護職員の収入の3%程度(月額12,000円)に水準を引き上げた対応を診療報酬改定により実施することが決まっている。補助金は、病院の看護職員数に応じて金額が決まる。
 しかし、診療報酬であると、患者数により病院の収入が決まるので、看護職員数に応じた収入にはならず、不整合が生じるので、制度設計が困難という理由を含め、今後、病院団体としての考え方を整理することが必要との意見が出されている。

 

全日病ニュース2022年3月1日号 HTML版

 

 

全日病サイト内の関連情報
  • [1] NEWS 11/1 - 全日本病院協会

    https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2011/111101.pdf

    の患者、ハイリスク患者を選別でき. ない。 混合診療禁止を適法とする最高裁 ... 払側から、「来年4月で線引きし、いちど. 状況をチェックしてはどうか」という注.

  • [2] Untitled - 全日本病院協会

    https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2008/080215.pdf

    ... 新たな施設サービス費を を実施すると表明した(ヒアリングの 対象の線引きは実態に即して行なう方 ... まず、患者の選別 ○増加する認知症にどう対応するのか。

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