全日病ニュース

ＡＭＡＴ隊員養成研修をオンラインで開催

【救急・防災委員会】災害医療活動を想定した研修に定員を超える参加者

　当協会は災害時医療支援活動班「AllJapan Hospital Medical AssistanceTeam（略称：ＡＭＡＴ）」を組織し、会員病院を始めとする民間病院や避難所の巡回診療、患者の病院間搬送、多様な医療チーム等との連携を含めた災害医療活動が可能な体制の整備を目的とし、また、今年度も厚生労働省の「2021年度 災害医療チーム養成支援事業」の実施団体に選定されたことを受け、AMAT 隊員養成研修（災害時医療支援活動に関する研修）を、講義及び実習を含めたプログラムにて2022年２月4日から６日までの３日間にわたり、オンラインで開催した。
　これまでのAMAT 活動実績としては、2016年熊本地震、2018年７月豪雨、2019年台風15号及び19号におけるAMAT 派遣後の行政、保健医療調整本部等との連携による医療支援活動の実施があげられるが、AMAT の活動要領や標準医療資機材、災害時指定病院等のその他詳細な報告については、当協会HP （https://www.ajha.or.jp/hms/amat/）にて掲出しており、今後のさらなる体制強化に向けて事業展開を予定している。
　AMAT 隊員養成研修のプログラム内容としては、災害概論－ AMAT の使命－、EMIS 実習、ロジスティクスの基本・通信確保と衛星電話、トリアージ机上訓練、AMAT の活動－演習と実動－等の講義に加え、発災時からの派遣シミュレーション、災害時要配慮者、感染制御、DSST 実習（グーグルスプレットシートによる情報共有訓練）、災害診療記録とJ-SPEED 等の具体的な活動の訓練により構成され、定員120名を超える申込みがあった。
　今回の当該研修の結果、AMAT 隊員数は全国で1,283人となり、近年増加傾向にある豪雨災害や今後発生が予想される南海トラフ地震、首都直下地震等に対応するための体制整備としてさらなる隊員の養成が求められる。