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ホーム全日病ニュース(2022年)第1023回/2022年12月15日号電子処方箋導入に伴う予算措置などを要望

電子処方箋導入に伴う予算措置などを要望

電子処方箋導入に伴う予算措置などを要望

【日病協】電子署名では個人ではなく医療機関の署名を認めてほしい

 日本病院団体協議会は11月28日、加藤勝信厚生労働大臣宛てで「電子処方箋導入に伴う予算措置および制度改定の要望書」を提出した。政府が「2025年3月を目指してオンライン資格確認を導入した概ねすべての医療機関および薬局での電子処方箋システムの導入を支援する」としたことを踏まえ、課題と要望を提示し、それが解決されない限り「病院団体として導入に踏み切れない」と訴えている。
 基本姿勢としては、「医療DX の積極的な推進により、国民自らの予防・健康づくりと医療情報の適切な利活用による良質な医療の実現だけでなく、次の感染症危機における迅速な体制構築にとっても急務であることから、積極的に取り組む課題」との認識を示している。
 その上で、課題を3つあげた。
 具体的には、①多くの病院にとって電子処方箋システム導入にかかる費用は、現在の補助額では不足である②電子カルテシステム等を導入している病院では、電子カルテシステムのログインとは別に、院外処方の時にだけ、個人カードで認証する作業が追加される③患者のメリットである「重複投与・併用禁忌」の確認には、今回対象となっていない院内処方データも必要である。しかし、院内処方で医師の個人認証と薬剤師の個人認証をその都度行うことは現実的ではない─としている。
 これらを踏まえ、以下の2点を要望した。◇電子処方箋システム導入の実情を反映した必要な経費を2023年度当初までに、措置すること◇電子処方箋への電子署名について、医療現場が混乱することのないよう病院団体等の関係者と十分な議論を行った上で、医師個人による署名に代えて、組織(医療機関)による署名とすることも認める。

 

全日病ニュース2022年12月15日号 HTML版

 

 

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