全日病ニュース

救急病院からの転院搬送の評価を議論

【中医協総会】ICUでは宿日直の医師が治療室にいる場合の新区分を提案

　中医協総会（小塩隆士会長）は12月６日、2024年度診療報酬改定に向けて、救急医療や高度急性期医療をテーマに議論を行った。救急医療については、救急医療機関等を受診後に、他の医療機関でも対応可能な患者を転院搬送する取組みに対する評価のあり方が論点となった。ただ、評価にあたって様々な要件が示されたことから、診療側からは慎重な意見が目立った。
　厚生労働省が要件として示したのは、◇搬送元医療機関における救急搬送の受入実績が一定程度以上◇搬送元医療機関において、受入先の候補となる各医療機関が受入可能な疾患や病態について、各医療機関や地域のMC協議会と協議を行った上で、候補となる医療機関を事前にリスト化◇搬送先からの相談に応じる体制及び搬送先で患者が急変した場合等に再度患者を受け入れる体制がある─など。診療側からは、三次救急医療機関への患者集中を招きかねないとの懸念が示された。
　高度急性期入院医療については、特定集中治療室において、宿日直による勤務の医師が治療室にいる新たな区分を設けることを厚労省が提案した。新たな区分では、専門性の高い看護師の活用なども論点として示されている。