全日病ニュース

リハ・栄養・口腔の一体的な推進を議論

　中医協総会（小塩隆士会長）は12月１日、リハビリテーション・栄養・口腔をテーマに議論を行った。2024年度診療報酬改定では、これら３つの一体的な推進が重要な課題となっている。
　同日議論になった具体的な論点としては、ADL維持向上等体制加算の取扱いが議論された。同加算は2014年度改定で導入されたが、医療機関の届出は伸び悩んでいる。診療側の委員からは、「（１日80点の）点数が低すぎる」との意見が出され、ADL維持向上等体制加算の充実が求められた。
　医療と介護の連携では、「リハ実施計画書を提供することを疾患別リハビリテーション料の通則に位置づける」、「退院時共同指導料２の共同指導に参加する職種に老健・介護医療院等の訪問リハビリテーション事業所の医師・理学療法士等が参加することが望ましいことの明確化」が論点になった。支払側は賛成したが、日本医師会常任理事の長島公之委員は、「現場に与える影響が大きい」と前者の論点に反対した。
　栄養については、特に急性期病院で入院早期に栄養スクリーニングを実施し、低栄養状態の患者を把握し、個別の栄養管理を推進する方策を議論した。長島委員は、全患者への栄養スクリーニングの実施には慎重姿勢を示した。
　口腔については、回復期リハビリテーション入院患者への口腔管理を推進するため、リハ実施計画書に口腔管理に関する項目を追加することや、歯科医療機関との連携が論点となった。