全日病ニュース

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AMAT(全日病災害時医療支援活動班)の概要を発表

AMAT(全日病災害時医療支援活動班)の概要を発表

全日病がHOSPEXで無料公開セミナー。5講座に約450人の参加

 

 全日病は、10月24日と25日に、東京ビッグサイトで開かれた「HOSPEX Japan2013」で公開無料セミナーを開催。広報、人間ドック、救急・防災、医療保険・診療報酬、介護保険制度の5委員会がプログラムを提供、5講座で計450人近い参加を得た。昨年に続く2回目の開催となる。
 広報委員会が企画したセミナーは、「人口減少社会に向かう日本の医療福祉の現状と将来予測-特に首都圏に焦点を当てて」と題して、国際医療福祉大学大学院の高橋泰教授が今後の人口動態にもとづく医療圏ごとの医療ニーズの変化予測から導かれる経営戦略を策定する上の視点について講義。
 「地域によって人口変動のパターンが大きく異なる」ことから、各医療機関は綿密なデータ分析が欠かせないことを指摘した。とくに、「これから東京周辺部はただでさえ少ない医療機関が、更に混雑することが予測され、大変な時代を迎える」と警告した。
 人間ドック委員会は「中国における最近の医療事情-病院、人間ドック、介護・福祉の面から」と題して、中国の医療市場に関する解説を行なった。
 講師は、診断等を供給する栄研化学株式会社の浅野慎一郎氏(常務執行役中国事業室長)。
 100%出資上海子会社の経営者として中国の市場を長く観察してきた経験から、貴重なデータを豊富に使いながら、医療制度の整備途上にある同国の現状と将来展望を解説した。
 救急・防災委員会は、一大事業として設計してきたAMAT(全日病災害時医療支援活動班)の目的と理念、枠組みの概要を発表。
 AMAT研修ワーキンググループに属する布施明氏(日本医科大学付属病院)、勝見敦氏(日赤災害医療コーディネーター)および全日病の猪口正孝常任理事(東京都災害医療コーディネーター)が、DMAT やJMATの比較等を通して、急性期から亜急性期にかけた被災病院の支援、避難所等の巡回診療、空路以外の広域搬送など、AMATが担当する支援領域について分かりやすく説明した。
 会場にはAMATが採用した出動時のユニフォームが飾られ、各講師とも、2014年2月8日・9日に開催される第1回AMAT隊員養成研修会への参加(会員病院以外も参加可能)を呼びかけた。
 そのほか、介護保険制度委員会は、「在宅療養支援~情報共有と医療・介護の連携」と題して本庄弘次氏(本庄内科病院理事長・院長)が講演。
 医療保険・診療報酬委員会は「診療報酬についてわかりやすく解説」というテーマで、猪口雄二副会長と西本育夫氏(大倉山記念病院事務長)が、現行診療報酬体系の骨格から患者が知っておくと便利な診療報酬算定のポイントにいたるまで、国民にも理解できる平易な解説を試みた。