全日病ニュース

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中医協 費用対効果評価試行導入に向けた中間報告を了承

中医協 費用対効果評価試行導入に向けた中間報告を了承

 8月26日の中医協総会は費用対効果評価専門部会がまとめた中間報告を了承するとともに、患者申出療養の運用ルール等について2回目の議論を行なった。
 「骨太2015」において16年度診療報酬改定で試行的導入が求められている費用対効果評価に関して、中間報告は、①選定基準を設定した上で対象品目を選定する、②選定品目の製造販売を行なっている企業に評価に必要なデータの提出を求める、③提出されたデータを中立的立場から再分析する、④標準的分析方法を示すガイドラインを作成する、⑤効果指標はQALYを基本とした上で、疾患や医薬品等の特性などに応じてその他の指標も用いる、⑥対象品目のアプレイザル(評価)を実施するために費用対効果評価専門組織(仮称)を新設するなど、費用対効果評価を実施する基本的な枠組みを確認した上で、試行的導入に当たって考慮すべき事項と当面の検討課題を整理した。
 総会は中間報告を基本的に了承したが、同部会のとりまとめの段階で、日本医師会の委員から「費用対効果評価を保険収載の可否判断に用いることは認められない。そうしたニュアンスの表現はなくしてほしい」と厳しい意見が示された。