全日病ニュース

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地域がん診療連携拠点病院をA・B・Cの3区分に

地域がん診療連携拠点病院をA・B・Cの3区分に

【がん診療連携拠点病院等の指定要件に関するWG】指定取り消しの手順定める

 厚生労働省の「がん診療連携拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループ」(西田俊朗座長)は2月13日、地域がん診療連携拠点病院の指定をA・B・Cの3区分とし、要件を満たさない施設についてはCの指定として、指定取り消しを含めて検討する内容を整備指針に盛り込む方向を了承した。
 地域がん診療連携拠点病院は、2次医療圏に1病院が指定されているが、人口が多い2次医療圏では複数の病院が指定されている。
 「地域がん診療連携拠点病院A」は、2次医療圏に複数の病院が指定されている場合で、指定の必須要件に加え、医師・医療従事者の配置など望ましい要件を満たし、同一の医療圏のうち診療実績が最も優れた病院を指定する。
 厚労省は「2次医療圏内の病院が競争し、レベルアップすることをめざす」と説明。補助金でメリハリをつける考えを示している。
 「地域がん診療連携拠点病院B」は、現行の地域がん診療連携拠点病院と同様である。
 「地域がん診療連携拠点病院C」は、既指定の拠点病院のうち、必須要件を満たしておらず、指定検討会で取扱いの引下げが妥当と判断された場合に指定する。現行の整備指針では、指定要件を満たさない場合の対応が定められていないことから、要件を満たさないことが疑われる場合の対応を明記する。
 委員からは、「2次医療圏に1病院の場合では、BはAよりランクが下と誤解される」と指摘があり、厚労省は「名称の工夫を検討する」と回答した。
 ワーキンググループは、4~5月に指定要件に関する報告書をまとめ、親会議の「がん診療提供体制のあり方に関する検討会」で確認。同検討会が改定後の整備指針に基づいて2019年1~2月に拠点病院の指定を行う予定としている。