全日病ニュース

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消費税率引上げや医師の働き方改革、今後の政策課題はタイトな日程で進む

消費税率引上げや医師の働き方改革、今後の政策課題はタイトな日程で進む

【臨時総会】介護医療院の創設に伴う定款変更を承認

 全日病は、臨時総会を3月31日に開催し、2月24日の理事会で承認した2018年度事業計画・予算、2017年度事業計画の一部変更・補正予算を報告するとともに、介護医療院の創設に伴う定款変更を承認した。
多くの疑義解釈・通知が示される
 挨拶した猪口雄二会長は、4月実施の診療報酬改定で3月30日に疑義解釈・通知訂正が出されたほか、介護報酬改定でも五月雨式に通知が示されているとして、「落ち着くまで時間がかかる」と予想。4月16日の届出期限に的確に対応することを求めた。
 また、来年10月の消費税率の引上げに対応するため中医協の分科会で議論が始まっているほか、医師の働き方改革については来年3月までに結論を出さなくてはならないとして、今後の医療政策をめぐる動きは「かなりタイトな形で進む」と展望した。
 総会終了後には、支部長・副支部長会を開き、猪口会長が診療報酬改定について講演。30日の疑義解釈通知も踏まえ改定の留意点について解説した。
 また、介護報酬のポイントについて木下毅常任理事から、介護医療院については土屋繁之常任理事が情勢報告を行った。
 来賓には、鈴木邦彦・日本医師会常任理事、羽生田俊・参議院議員、自見はなこ・参議院議員が臨席された。
 横倉義武会長の挨拶を代読した鈴木常任理事は、2018年度の診療報酬改定は本体0.55%の引上げ、医科では0.6%の引上げとなり、地域包括ケアの構築に向けて医療と介護の連携で一定の進展があったと評価した。また、医師の働き方改革では、医療界の意見集約を目指して猪口会長も参加する「医師の働き方改革検討会議」を設置する予定であることを報告。医療界の考え方を具体案にまとめ、各方面に提言したいと述べた。
 羽生田議員は、自民党厚生労働部会に「医師の働き方PT」を立ち上げ、自ら座長に就いたことを報告するとともに、「地域医療を壊さない形で医師の勤務時間を短縮することがポイントになる」と述べた。
 自見議員は、「外国人観光客が増えて大きな問題になりつつある」と述べ、全日病副会長である安藤高夫衆議院議員とともに、「外国人観光客の医療PT」を設立したことを報告。外国人観光客の医療に伴うコストについては、診療報酬からの持ち出しでなく、出国税に財源を求める考えを示した。
病院総合医育成事業に取り組む
 報告事項として、織田正道副会長が2018年度事業計画と2017年度事業計画の一部変更、中村康彦副会長が2018年度予算、2017年度補正予算を説明した。
 織田副会長は、2018年度事業計画の前文を読み上げた。前文は、「2018年度は将来にわたる日本の医療・介護提供体制の整備における道筋が決定される、極めて重要な1年になる」と指摘するとともに、2018年度の大きな事業として、①介護職の外国人技能実習生受入事業(監理団体として受け入れ準備を開始)、②全日病独自の病院総合医育成事業を開始し、病院に勤務しながら、総合医としてのキャリアチェンジを可能とする、③介護医療院の法制化に対応するため、介護医療院協議会を通じた情報収集、シミュレーション―をあげている。
第60回全日病学会は東京で開催
 第60回全日本病院学会は10月6~7日に東京都支部を中心に猪口雄二支部長を学会長として、港区で開催する。
 夏期研修会は、8月26日に愛知県支部(木村衛支部長)で開催する。
 2017年度事業計画の一部変更では、常設委員会として「外国人技能実習生受入事業会議」の追加などの変更を行った。
 2018年度予算は、経常収益は8,500万円減の約6億5,700万円、経常費用は同じく8,500万円減の約6億5,700万円を見込んでいる。2017年度補正予算では、当初予算に対して、経常収益は6,600万円の増、経常費用は6,900万円の増となり、経常収益および経常費用とも約7億4,200万円となった。
 決議事項では、猪口正孝常任理事が介護医療院創設に伴う定款の変更について説明し、賛成多数で承認した。定款の附則第6項に「第5条における病院の代表者は、当該病院が介護保険法上の介護医療院に転換等した場合であっても、従来の正会員資格の取り扱いに準じて、引き続き正会員の資格を有するものとする」と加えた
。  猪口常任理事は、「介護医療院は従来の定款のままでは会員の資格がなくなるが、療養型の病床を持った病院の責任によるものではなく、制度改正によるものであり、このような取扱いが望ましいと考えた」と説明した。

 

全日病ニュース2018年4月15日号 HTML版

 

 

全日病サイト内の関連情報
  • [1] 全日病ニュース

    https://www.ajha.or.jp/news/summary/20180501.html

    2018年5月1日 ... 医師の働き方改革への対応をめぐって討論: 病院団体としての意見表明が必要. 診療
    報酬改定疑義解釈で事務連絡. <四病協・総合部会> 医師の働き方改革で要望書
    を厚労省に提出: 独自の医師労働法制の制定求める. <日病協・代表 ...

  • [2] 全日病事務局からのお知らせ:お知らせ - 全日本病院協会

    https://www.ajha.or.jp/topics/jimukyoku/

    2018.03.01 ○平成30年度診療報酬改定について(外部サイト:厚労省) 外部リンク;
    2018.02.28 ○看護師等免許保持者の届出 ... 【参考】医師の働き方改革に関する検討
    会 中間的な論点整理(骨子案) PDFリンク; 2018.01.26 ○平成29年度厚生労働省
    労働 ...

  • [3] 全日病ニュース・紙面PDF(2018年3月15日号)

    https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2018/180315.pdf

    2018年3月15日 ... え方を取り入れた。2018年度から診療. 報酬の評価でも使 ... 療報酬改定の省令・告示
    ・通知を示す. とともに、都内で .... なお、疑義解釈は年度内に示され. る予定である。 ...
    医師の働き方改革の論点整理に反発や懸念相次ぐ. 厚労省・改定 ...

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