全日病ニュース

全日病ニュース

ホーム全日病ニュース(2018年)第920回/2018年7月1日号医療被ばくの適正管理の議論に懸念...

医療被ばくの適正管理の議論に懸念

医療被ばくの適正管理の議論に懸念

【日病協・代表者会議】正確なデータに基づく議論求める

 日本病院団体協議会は6月13日に代表者会議を開き、最近の医療行政をめぐる問題などを議論した。CT 検査などによる医療被ばくを適正管理する方向で議論が進んでいることに対し、高額医療機器の適正化を懸念する声があがった。また、中医協で医薬品などの費用対効果評価の仕組みの議論が進んだことに対しては、日病協として評価する見解が示された。
 厚生労働省の検討会で、医療放射線の適正管理の議論が行われている。世界的にみて日本の医療被ばくが高いことが強調され、被ばく線量が相対的に高い検査の適正管理が論点になっている。会見で山本修一議長(千葉大学附属病院長)は、「利害得失をきちんと評価しないまま、適正化の議論だけが先行するのは問題」との懸念を示した。
 代表者会議では、「CT 検査数で日本が突出していることを問題にしているが、それだけ被ばく量が高いということではない。高額医療機器の適正化が目的ではないのか」といった意見が出たという。
 費用対効果評価の仕組みについては、同日の中医協の費用対効果評価専門部会等合同部会で、延命治療でいくらまで医療費を負担できるかを質問する国民への支払意思額調査を実施しないことが決まった。これに関しては、費用対効果評価の議論が停滞していたことを踏まえ、日病協として、議論が進むことに一定の評価を与えた。
 消費税の10%への引上げを見据えた控除対象外消費税の問題については、日本医師会と四病院団体協議会の議論を踏まえ、病院団体全体としての意見を集約する考えを改めて示した。山本議長は、控除対象外消費税の負担感が大きい高額投資を行う病院では、診療報酬への補てんではなく、抜本的な対応を求める意見が強いと述べた。

 

全日病ニュース2018年7月1日号 HTML版

 

 

全日病サイト内の関連情報
  • [1] 第785回/2012年9月1日号

    https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2012/120901.pdf

    21世紀の医療を考える全日病. NEWS ... 四病協「72時間規定を入院基本料から外す
    べき」. 同日の基本小委 .... 広島、長崎の核被爆から67年を迎. える。 ..... 費用対効果
    評価専門部会 森田中医協会長「評価の結果が悪くても中医協の判断で保険適用できる
    」.

  • [2] 医療行政情報 - 全日本病院協会

    https://www.ajha.or.jp/topics/admininfo/

    2018.07.25 平成30 年7月豪雨による被災者に係る公費負担医療の取扱いについて(
    その2)(厚生労働省健康局健康課、がん・ ...... 2018.02.09 医薬品及び医療機器の
    費用対効果評価に関する取扱いについて(厚生労働省保険局医療課:H30.2.7) PDF
    リンク ...

本コンテンツに関連するキーワードはこちら。
以下のキーワードをクリックすることで、全日病サイト内から関連する記事を検索することができます。