全日病ニュース

医師の働き方改革などの難題「一丸となり乗り越える」

【定時総会】猪口会長が都道府県支部の協力に感謝

　全日本病院協会（猪口雄二会長）は６月16日、都内のホテルで定時総会を開き、2017年度の事業を報告、決算を承認した。また、新たに９名を名誉会員に追加することを決めた。総会終了後には、支部長・副支部長会を開き、事前に各都道府県支部から寄せられた質問に対し、会長・副会長が全日病の考え方を説明した（７面に関連記事）。
　挨拶した猪口会長は、会長就任後の１年間について「忙しい１年だった」と述べて、総合医の養成や外国人技能実習制度など新たな事業に取り組んだことを報告するとともに、昨年８月以降に会員数が2,500を超えたことに対し、都道府県支部の協力に感謝の言葉を述べた。
　４月の診療報酬・介護報酬の同時改定については、改定内容が多岐にわたり、「たいへんな改定だった」とコメント。４月から創設された介護医療院については「全日病の会員のうちどのくらいが移行するか定かではない」とする一方で、介護医療院に転換後も全日病の会員として、ともに活動できるよう、３月の総会で定款を変更したことを説明した。
　猪口会長は、今後の課題として医師の働き方改革や消費税問題といった難題が続くことを説明。「全日病が一丸となって乗り越えていきたい」と述べた。

　横倉日医会長など５名が来賓で挨拶
　定時総会では、2017年度事業を報告するとともに、2017年度決算を承認した。日本医師会の横倉義武会長、東京都医師会の尾﨑治夫会長、武見敬三参議院議員、羽生田俊参議院議員、自見はなこ参議院議員が来賓で挨拶した。
　横倉日医会長は、政府が示した2040年の医療・介護給付費について、対GDP比の水準でみれば、将来的に一定の水準に収まることに着目することが重要と強調した。武見参院議員は、今後３年は新たに75歳に達する人が減少することから、社会保障の「基盤強化期間」とし、制度を持続可能なものに改革する期間になるとした。
　2017年度の事業実績では、◇外国人技能実習制度の監理団体としての取組み◇介護医療院協議会の設置◇全日病独自の病院総合医育成事業の開始◇各委員会活動◇全日本病院学会石川大会の開催◇広島で夏期研修会◇四病協・日病協としての活動◇看護師特定行為の指導者育成事業の受託や「医療の質評価・公表等推進事業」などの実施団体としての研修・調査・研究─などを行ったことを報告した。
　2017年度決算は、経常収益が６億9,899万円、経常費用が６億9,737万円で162万円の黒字となった。