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今後３年間を「基盤強化期間」に位置づけ

【骨太方針2018】社会保障抑制の数値目標は盛り込まず

　政府は６月15日、「経済財政運営と改革の基本方針2018」を閣議決定した。2025年度のプライマリーバランス（国債費等を差引いた支出と収入のバランス）の黒字化を目指し、財政健全化を進める方針を示した。社会保障改革を軸に給付と負担の適正化に取り組むことが不可欠としたが、社会保障費を抑制する数値目標は設けなかった。2019～ 2021年度を「基盤強化期間」と位置づけ、経済成長と財政を持続可能にするための基盤固めを行う考えだ。
　今後の３年間は戦時で出生率が低かった世代が新たに75歳に達する時期に当たり、社会保障関係費の自然増の伸びが鈍化する。2016 ～ 2018年度の３年間は毎年５千億円程度の伸びに抑えることを数値目標としたが、今後の３年間は数値目標を定めず、「各年度の歳出は、一律ではなく柔軟に対応する」。
　2022年には出生率の高い戦後生まれが75歳になり、自然増の急増が見込まれる。このため、今後３年間を「基盤強化期間」とし、制度の持続可能性を高める取組みを進める。経済財政再生計画の改革工程表44項目を着実に推進し、財政健全化目標と毎年度の予算編成を結び付けた仕組みとする。
　個別分野では、地域医療構想で病床転換や介護医療院への転換が進むよう、「病床のダウンサイジング支援の追加方策を検討する」。高額医療機器の効率的な配置を促す検討も進めるとした。