全日病ニュース

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ホーム全日病ニュース(2020年)第968回/2020年8月15日号平均寿命は男性81.41年、女性87.45年。男女差わずかに縮小

平均寿命は男性81.41年、女性87.45年。男女差わずかに縮小

平均寿命は男性81.41年、女性87.45年。男女差わずかに縮小

【2019年生命表】男性の悪性新生物による死亡率5割下回る

 厚生労働省は7月31日、2019年簡易生命表を公表した。男性の平均寿命は81.41年、女性は87.45年となり、それぞれ0.16年、0.13年前年を上回った。平均寿命の男女差は6.03年でわずかに縮小(0.03年)した。男女とも「悪性新生物(腫瘍)」、「心疾患(高血圧症を除く)」、「脳血管疾患」、「不慮の事故」などの死亡率の低下が平均寿命を延ばす方向に働いている。
 65歳まで生存する者の割合は、男性で89.6%、女性で94.5%。75歳まで生存する者の割合は、男性で75.8%、女性で88.2%。90歳まで生存する者の割合は、男性で27.2%、女性で51.1%となっている。出生者のちょうど半分が生存すると期待される寿命中位数は、男性で84.36年、女性で90.24年である。
 国際比較では、作成基礎期間や作成方法が異なるため、厳密な比較はできないが、男性ではスイス(81.7年)、日本、シンガポール(81.4年)の順、女性では日本、スペイン(86.22年)、韓国(85.7年)、シンガポール(85.7年)の順となっている。なお、香港は、男性が82.34年、女性が88.13年でいずれも一位である。
 ゼロ歳の者が将来どの病気で死亡するかでは、男女とも「悪性新生物(腫瘍)」の確率が最も高い。男性では、次いで「心疾患」「肺炎」「脳血管疾患」、女性では「心疾患」「脳血管疾患」「肺炎」の順となっている。「悪性新生物(腫瘍)」による死亡確率は、男女とも低下しており、男性では、2003年の調査開始以来、初めて5割を下回った。

 

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