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ホーム全日病ニュース(2023年)第1031回/2023年5月1日号診療報酬改定の実施時期を数カ月後ろ倒しに

診療報酬改定の実施時期を数カ月後ろ倒しに

診療報酬改定の実施時期を数カ月後ろ倒しに

【自民党】医療DXの実現に向けた提言書を岸田首相に提出

 自由民主党政務調査会の社会保障制度調査会・デジタル社会推進本部の健康・医療情報システム推進合同プロジェクチームは4月19日、「医療DX 令和ビジョン2030」の実現に向けた提言書を岸田文雄総理大臣に提出した。電子カルテ情報の標準化に関連し、中小規模を含むすべての医療機関へのクラウドベースの標準型電子カルテの導入・普及に対し、国が責任を持って取り組む姿勢を打ち出した。また、診療報酬改定について、施行時期を数カ月後ろ倒しにすべきとの考えを示した。
 提言では、医療DXが目指す姿やPHR(パーソナル・ヘルス・レコード)の推進、二次利用の促進、ガバナンスの確保を含めグランドデザインを描いた上で、具体的に取り組む課題として、◇全国医療情報プラットフォーム◇電子カルテ情報の標準化等◇診療報酬改定DX ─をあげている。
 全国医療情報プラットフォームでは、一時利用について、電子処方箋に続き、電子カルテ情報共有サービスを早急に構築し、医療機関間での共有のほか、自治体システムとも連携し、介護保険、予防接種、母子保健、公費・地方単独の医療費助成などの状況の共有も実現する。電子カルテ情報共有サービスは、今後3文書6情報に頼ることなく、研究などに必要な情報や、画像などのデータも収集・共有するとしている。
 電子カルテ情報の標準化等では、クラウドベースの標準型電子カルテシステムの開発を最大のミッションとし、診療報酬改定DXで検討を進めている共通算定モジュールと連携できるものとする。中小規模の医療機関などの負担が最小限になるよう考慮しつつ、すべての医療機関への導入・普及を目指し、その実現は国が責任をもって取り組むとした。一方、すでに電子カルテを導入済みの医療機関の電子カルテ情報の標準化の取組みは、期間を定めて集中的に進める。
 診療報酬改定DXは、診療報酬改定に際しての新規項目の追加やコードの修正などの負担が、医療現場で大きいことから、負担軽減を図ることを目的とする。その背景には、各ベンダ・医療機関の運用システムの仕様が異なるほか、診療報酬自体が複雑という状況がある。
 このため、国が責任をもってマスタを改善・開発し、早急に提供するとともに、点数表のルールの明確化・簡素化を図る。改定の施行時期についても数カ月後ろ倒しを検討する。

 

全日病ニュース2023年5月1日号 HTML版

 

 

全日病サイト内の関連情報
  • [1] 事 業 報 告 書 決 算 報 告 書

    https://www.ajha.or.jp/about_us/plan/kessan_h22.pdf

    そのような環境下、全日本病院協会は前年にも増して、多くの事業を行った。主な研. 修事業としては、トップマネジメント研修、事務長・看護部門長研修、医療安全管理者.

  • [2] NEWS 5/1 - 全日本病院協会

    https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2010/100501.pdf

    また、7名から「ガバナンスの評価を見直すべき」という指摘があった。 ... にデータ集計分析と提言をまとめて中 ... ③基準レセプト電算処理マスターに対.

  • [3] 全日病ニュース 2016年10月1日号 - 全日本病院協会

    https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2016/161001.pdf

    2016/10/01 ... 厚労省は日本小児科学会の提言 ... においては標準病名マスターが未整備 ... 特定機能病院のガバナンス体制等について、近々にとり. まとめる予定。

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