全日病ニュース

24時間対応に応えられる訪問看護が課題

【中医協総会】主傷病では統合失調症等の利用者が多い

　中医協総会（小塩隆士会長）は７月12日、在宅医療との関連で、訪問看護をテーマに議論を行った。訪問看護の需要が拡大する中で、24時間対応に応えられる訪問看護の療養費の評価が課題となった。
　訪問看護の利用者は、医療保険、介護保険とも増加しており、2025年以降、75歳以上が７割以上になると見込まれている。訪問看護ステーションの数も増加傾向にあり、看護職員が常勤換算で５人以上の訪看ステーションが増加している。また、機能強化型訪問看護管理療養費の届出も増えている。
　訪看ステーションの利用者の主傷病は、「精神及び行動の障害」が最も多く、精神科訪問看護基本療養費を算定した利用者の主傷病のうち、統合失調症等の利用者が約半数を占めている。精神科訪問看護基本療養費の伸びは、訪問看護基本療養費よりも増加幅が大きい。
　24時間対応体制加算は約９割の訪看ステーションが届け出ている。夜間・早期、深夜の訪問看護や緊急訪問看護も同様に増加している。
　退院日当日の訪問看護は増加しており、特別な管理が必要な別表８に該当する訪問看護も増えている。
　日本看護協会常任理事の吉川久美子専門委員は、24時間対応は、看護職員の精神的・身体的負担が大きいことや夜間・休日対応ができる看護職員が限られ、負担が偏ることなどを訴えた。