全日病ニュース

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第3次答申 薬局構造規制、新薬の処方日数制限、調剤報酬の見直しを求める

【規制改革会議】

第3次答申
薬局構造規制、新薬の処方日数制限、調剤報酬の見直しを求める

 政府の規制改革会議は6月16日の会合で「規制改革に関する第3次答申」をとりまとめ、安倍首相に提出した。
 医療分野に関しては、調剤報酬を含む薬局に関する規制の見直し、処方日数制限など医薬品にかかわる規制の見直しが中心となった。
 その中で、厚労省が保有しているNDB(レセプトと特定健診の情報からなるデータベース)やDPCデータの整備と活用が不十分であるとし、その体制と仕組みの見直しを細かく求めた。

「規制改革に関する第3次答申」から

●薬局における診療報酬とサービスのあり方の見直し
①かかりつけ薬局の要件を具体化するなど薬局全体の改革の方向性について検討する。
②薬局の機能やサービスに応じた診療報酬となるように、調剤報酬のあり方を抜本的に見直し、門前薬局の評価を見直すとともに、患者のメリットが実感できる薬局の機能は評価し、提供したサービスの内容に応じて報酬を支払う仕組みに改めるなど、努力した薬局・薬剤師が評価されるようにする。
③薬局にサービス内容とその価格を表示し、利用者が薬局を選択できるようにする。さらに、利用者がサービスごとに利用の要否を選択できるよう、サービス提供のあり方を検討する。
・リフィル処方せんの導入や分割調剤の見直しに関する検討を加速し、結論を得る。
【①は2015年度検討・結論、②は15年度検討・結論、次期改定において措置、③は15年度検討・結論、16年度措置、④は15年度検討・結論】
●保険薬局の独立性と患者の利便性向上の両立
・保険薬局と保険医療機関の間で、患者が公道を介して行き来することを求め、また、その結果フェンスが設置されるような現行の構造上の規制を改める。保険薬局と保険医療機関の間の経営上の独立性を確保するための実効ある方策を講じる。
【15年度検討・結論、16年度措置】
●医薬品に関する規制の見直し
・新医薬品の14日間処方日数制限の見直し【15年度検討・結論】
・市販品類似薬の保険給付のあり方等の見直し【15年度検討・結論】
・スイッチOTCのさらなる推進【15年度措置】
●医療情報の有効活用に向けた規制の見直し
・NDBの研究利用の法的位置付けの検討【「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」の見直しに合わせて検討・結論】
・NDBにおける民間利用の拡大【15年度検討・結論、16年度措置】
・病床機能報告制度の活用
【都道府県HPでの結果公表は15年度措置、既存調査との重複の見直しは医療施設調査及び患者調査の見直し時期等に合わせ、17年度措置】