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指定要件に院内がん登録とEF 等データの提出

指定要件に院内がん登録とEF 等データの提出

【厚労省・がん拠点病院指定要件WG】免疫療法に関する実態調査の結果を報告

 厚生労働省の「がん診療連携拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループ(WG)」が11月29日に開かれ、第3期がん対策推進基本計画を踏まえた整備指針の策定に向け、がん診療連携拠点病院等の指定要件見直しに関する本格的な議論を開始した。
 この日は、同WG がまとめた論点のうち診療体制・診療従事者の配置、診療実績、相談支援センターにかかわる各要件のほか、医療安全や支持療法、保険適応外の免疫療法など要件に追加すべき事項を取り上げて議論した。
 診療実績にかかわる要件に関して厚労省は、「標準的治療等」にかかわる論点を示し、「標準的治療の実施に関する評価を行い、その結果を国民に提供する」「院内がん登録やDPC 等のデータを活用して自施設のがん診療を評価する」ことなどを追加することを提案した。
 これは、院内がん登録とリンクしたDPC(EF ファイル)やレセプトのデータを所定機関に提出し、その分析から導かれるがんごとの標準診療実施率を質の指標として用い、ベンチマーク化するなど利活用することを想定している。
 また、厚労省は保険外診療の体制整備を求めるとともに、科学的根拠を集積するために保険外の免疫療法は原則として臨床研究の枠組みで実施。その上で、臨床研究で実施される治療は臨床研究法(2018年4月施行)に則った体制を求めるべきと提起した。
 厚労省は、拠点病院等における免疫療法に冠する実態調査(今年9月1日時点)の結果を報告した。それによると拠点病院等全434施設のうち84の施設で免疫療法が行われていた。うち79施設は治験などの臨床研究の枠組みで実施、5施設は臨床研究によらない自由診療として行っていた。さらに、そのうちの1施設は院内倫理審査委員会にかけていなかった。
 今回の調査は免疫療法に限ったもので、同じ保険外でも、ゲノム医療の実態は捕捉されていない。また、免疫療法以外に保険外で実施される各種治療にどう対応していくかという問題は残されている。WG は、免疫療法の臨床研究枠組みによる実施、および院内がん登録やDPC のデータ等の届出を指定要件に盛り込むことに賛成した。

 

全日病ニュース2017年12月15日号 HTML版

 

 

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    https://www.ajha.or.jp/admininfo/pdf/2011/110928_2.pdf

    2011年9月28日 ... 厚生労働省保険局医療課. 医薬品の適応外使用に係る保険診療上の取扱いについて.
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  • [2] 事 務 連 絡 平成 28 年6月 24 日 関 係 団 体 御中 厚生労働省保険局 ...

    https://www.ajha.or.jp/topics/admininfo/pdf/2016/160627_2.pdf

    2016年6月24日 ... 厚生労働省保険局医療課. 「「療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生
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