全日病ニュース

放射線の安全管理５項目示す

【厚労省・放射線管理検討会】

　厚生労働省は、９月28日の「医療放射線の適正管理に関する検討会」（米倉義晴座長）に、医療放射線の安全管理のための指針案を示した。来年度以降、病院は医療被ばくに関して指針を作成する必要がある。厚労省は、指針に関し、５項目の基本的事項を示し、概ね了承を得た。来年度施行する省令にガイドラインを位置づける。
　５項目は、①基本的な考え方②安全管理のための従事者に対する研修③安全の確保を目的とした改善のための方策④放射線の過剰被ばくとその他放射線診療に関する事例発生時の対応⑤医療従事者と患者との間の情報の共有─からなる。基本的な考え方では、医療被ばくに関して線量限度を設定することは、「便益より害のほうが多いため、適切ではない」とした。その代わりに、「医学的手法の正当化と放射線防護の最適化」を重視する。
　職員研修は、年に１回実施し、研修の実施内容を記録。他の医療安全の研修とあわせ、実施することを認める。