全日病ニュース

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「評価機能」の組織体系示す

「評価機能」の組織体系示す

【厚労省・医師の働き方改革推進検討会】

 厚生労働省は12月2日、医師の働き方改革の推進に関する検討会(遠藤久夫座長)に、医師の時間外労働規制の特例であるB・C水準(年間1,860時間)の病院が策定する医師労働時間短縮計画の進捗を評価する「評価機能」の組織体系を示した。
 B・C水準の病院は、新組織の「評価機能」により、実際に医師の労働時間の短縮の実績などの評価を受ける。評価結果は病院と都道府県に通知、住民にも公表される。B・C水準の病院は1,500程度。特例水準の指定期間は3年であり、「評価機能」は1年で500病院の計画を評価する必要がある。
 厚労省は、都道府県の医療勤務環境改善支援センターとの連携や病院への訪問調査のコストなどを考慮し、中央事務局に加え、ブロック単位で事務局を置く組織のイメージ案を示した。評価者の中立性を担保するため、各地方事務局の雇用または委託とする。ガバナンスや中立性の確保のため、第三者委員会を設ける。さらに、病院の評価結果については、病院の労働時間短縮と地域医療提供体制との関係を分析する必要があるため、地域医療構想アドバイザーの意見を聴取する。
 病院への訪問調査の試行結果も示された。11月25日に、厚労省職員の医師と社会保険労務士の2名が、500床規模の高度急性期・急性期を担う病院を訪問調査した。費やした時間は250分。追加的健康確保措置の評価は今回実施していない。また、事前準備に延べ30時間程度かかった。評価は5段階。最低評価だと、取組みの改善のため、計画の見直しが求められる。

 

全日病ニュース2019年12月15日号 HTML版