全日病ニュース
2023年 年頭所感
2023年 年頭所感
厚生労働大臣 加藤勝信
新春を迎え、心よりお慶び申し上げます。本年も皆様が健康に一年を過ごすことができますことを祈念いたします。
2020年から続く新型コロナウイルス感染症への対応について、最前線である医療現場で、日夜、地域の医療を守っておられる医療従事者の皆様に、改めて感謝と敬意を表します。
昨年12月、病床や医療人材の確保などの備えを平時から行うことにより、感染初期から速やかに立ち上がり、有効に機能する医療提供体制の構築を図るための、感染症法等の一部改正法が成立しました。厚生労働省では、同法の施行に向け、2024年度から開始する第8次医療計画の検討ともあわせて、詳細の検討を進めております。
このほか、2024年度には、医師の働き方改革の施行、診療報酬と介護報酬の同時改定も控えておりますが、将来においても質の高い医療サービスを継続的に提供できるよう、医療界の皆様とともに、地域医療構想やかかりつけ医機能が発揮される制度整備などに、着実に取り組んでまいりたいと思います。
国民の皆様に安全・安心な医療を提供できるよう、本年も、医療関係者の皆様のより一層のご理解とご協力をお願い申し上げ、年頭の挨拶とさせていただきます。
公益社団法人 日本医師会会長 松本吉郎
明けましておめでとうございます。
昨年は、これまでで最大規模となる「第7波」を経験しましたが、新たな変異株の出現など、今後の動向はなお予断を許しません。そのような中にあっても、全国の医療の現場で培われた知見をもってすれば、必ずやこの感染症を克服して穏やかな日常を取り戻し、明るい未来へと繋げていくことができるものと確信いたします。
日本医師会は、昨年11月に「地域における面としてのかかりつけ医機能~かかりつけ医機能が発揮される制度整備に向けて~(第1報告)」を公表しました。「地域における面としてのかかりつけ医機能」は、医療機関間の連携とネットワークにより、更に強く発揮され、そこから得られる膨大な知見は、わが国の医療提供体制を充実・発展させる上での貴重な財産となります。
この他にも、医師の働き方改革や、次の感染症への対策、次期医療計画と介護保険事業計画等の策定、更には診療報酬・介護報酬・障害福祉サービス等報酬の「トリプル改定」に向けた社会保障財源の確保など、重要課題は山積しています。一つ一つの課題に対して、総力を挙げ、兎のような素早さと勢いで取り組んで参る所存です。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
全日病ニュース2023年1月1・15日合併号 HTML版
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