全日病ニュース

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全日病がかかりつけ医機能の考え方示す

全日病がかかりつけ医機能の考え方示す

 全日病は、政府において「かかりつけ医機能」が発揮できる制度整備の議論が進められていることを踏まえ、常任理事会で協議した内容をもとに、12月22日に「かかりつけ医機能に関する全日本病院協会の考え方」を公表した。以下にその内容を示す。

 全日病は、かかりつけ医とは患者・国民が選ぶものであり、かかりつけ医機能とは医療機関が患者・国民に示すものであるという原則に立つ。
 この原則の下、厚生労働省が示すかかりつけ医機能の定義「身近な地域における日常的な医療の提供や健康管理に関する相談等を行う機能」を全面的に支持する。その上で、下記の方向性が重要と考える。
●国民がかかりつけ医機能を利用するか否かを含めて医療の選択は国民の権利であって義務ではないこと。
●かかりつけ医機能の活用については、医療機関、患者それぞれの手上げ方式とすべきであること。
●そのため、医療機関は自らが有するかかりつけ医機能について、住民に情報提供を行うとともに、都道府県知事にも報告する。都道府県知事は、報告された「かかりつけ医機能」に関する情報を国民・患者に分かりやすく提供すること。
 かかりつけ医機能において、休日・夜間の対応、急変時の入院対応といった2次救急機能や在宅医療の提供とその支援機能、さらには介護施設との連携機能において、「(地域に密着し)地域医療を担う病院=かかりつけ医機能支援病院」としての民間中小病院の役割が重要となる。
 全日病は、この「地域医療を担う病院=かかりつけ医機能支援病院」に対して、かかりつけ医機能検討委員会を組織し、以下の支援事業を行う。
●かかりつけ医機能の考え方を周知し、民間中小病院が積極的にかかわる準備を促す。
●地域の診療所や他の中小病院への支援と連携を図る研修を行う。また、そのための情報共有の方策の研究、好事例の収集を行う。
●日本プライマリ・ケア連合学会と協働し、全人的な医療と相談機能に必要な病院総合医育成事業の継続と拡大を図る。
●かかりつけの関係の確認を希望する患者に対して交付する適切な書式の検討を行う。          など

 

全日病ニュース2023年1月1・15日合併号 HTML版

 

 

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