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ホーム全日病ニュース(2023年)第1027回/2023年3月1日号勤務中の医療機関従事者にはマスク着用を引続き推奨

勤務中の医療機関従事者にはマスク着用を引続き推奨

勤務中の医療機関従事者にはマスク着用を引続き推奨

【政府コロナ本部】マスク着用の考え方を見直し、個人の判断を基本に

 政府の新型コロナウイルス感染症対策本部は2月10日に、3月13日からマスク着用の考え方を見直すことなどを決定した。マスク着用は、個人の判断にゆだねることを基本としつつ、感染防止対策として効果的であるなど、一定の場面ではマスク着用を推奨する。高齢者など重症化リスクが高い人が多く入院・生活する医療機関や高齢者施設等の従事者に対しては、勤務中のマスク着用が推奨されている。
 現状では、新型コロナの感染症対策において、屋内では基本的にマスクの着用を推奨するとしている。今後は、行政が一律にルールとして求めるのではなく、個人の主体的な選択を尊重し、着用は個人の判断にゆだねることが基本となる。政府は、各個人のマスクの着用の判断に役立てるため、感染防止対策としてマスクの着用が効果的である場面などを示した。
 マスク着用の考え方の見直しは、円滑な移行を図る観点から、国民への周知期間、各業界団体や事業者の準備期間等も考慮して3月13日から適用する。学校におけるマスク着用の考え方の見直しは4月1日から適用する。
 高齢者など重症化リスクの高い人への感染を防ぐため、マスク着用が効果的な場面として、以下を示した。
◇医療機関受診時
◇高齢者等重症化リスクが高い人が、多く入院・生活する医療機関や高齢者施設等への訪問時
◇通勤ラッシュ時等混雑した電車やバスに乗車する時(当面の取扱い)
 そのほか、新型コロナの流行期に、重症化リスクの高い人が混雑した場所に行く時については、感染から自身を守るための対策として、マスクの着用が効果的であることを周知する。
 また、症状がある人や新型コロナの検査結果が陽性の人、同居家族に陽性者がいる場合は、周囲の人に感染を広げないため、外出を控える。通院などやむを得ず外出をする時には、人混みは避け、マスクを着用するとした。
 高齢者など重症化リスクが高い人が、多く入院・生活する医療機関や高齢者施設等の従事者に対しては、勤務中のマスク着用が推奨された。

基本的な感染対策は引続き重要
 学校における対応では、学校教育活動の実施にあたって、マスクの着用を求めないことを基本とする。基礎疾患があるなどさまざまな事情により、感染不安を抱き、引続きマスクの着用を希望する児童生徒に対しては、適切に配慮するとともに、換気の確保などの必要な対策を講じることも加えた。
 地域や学校における新型コロナやインフルエンザの感染状況などに応じて、学校・教員が児童生徒に対して着用を促すことも考えられる。そのような場合も含め、児童生徒や保護者などの主体的な判断が尊重されるよう、着脱を強いることがないように求めた。
 4月1日より前に実施される卒業式におけるマスクの着用については、卒業式の教育的意義を考慮し、児童生徒等はマスクを着用せず出席することを基本とした。
 事業者における対応では、マスクの着用は、個人の判断にゆだねられるものとしつつ、事業者が感染対策上または事業上の理由などにより、利用者・従業員にマスクの着用を求めることは許容されるとしている。各業界団体においては、「業種別ガイドライン」を見直し、現場や利用者へ周知する。
 このようなマスク着用の考え方の見直しを行っても、基本的な感染対策については、「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針(2021年11月19日)に基づく基本的な感染対策は重要であり、引続き、『三つの密』の回避、『人と人との距離の確保』、『手洗い等の手指衛生』、『換気』等の励行をお願いする」としている。
 また、新型コロナが感染症法上の分類で5類に変更された後は、基本的対処方針や「業種別ガイドライン」は廃止となり、個人・事業者は自主的な感染対策に取り組むことになる。一方で、政府は、感染症法上の位置づけ変更後も、自主的な感染対策について、必要となる情報提供を行うなど、個人・事業者の取組みを支援するとしている。

 

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