全日病ニュース

全日病ニュース

ホーム全日病ニュース(2023年)第1039回/2023年9月1日号男女の平均寿命が全年齢で前年を下回る、新型コロナの影響も

男女の平均寿命が全年齢で前年を下回る、新型コロナの影響も

男女の平均寿命が全年齢で前年を下回る、新型コロナの影響も

【厚労省】2022年簡易生命表を公表

 厚生労働省は7月28日、2022年簡易生命表を公表した。男性の平均寿命は81.05年、女性の平均寿命は87.09年となり、前年と比較して男性は0.42年、女性は0.49年下回った。主な年齢の平均余命をみると、男女とも全年齢で前年を下回った。
 平均寿命の前年との差を死因別に分解すると、男性は悪性新生物(腫瘍)などの死亡率の変化が平均寿命を延ばす方向に働いているが、男女とも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、心疾患(高血圧性を除く)、老衰などの死亡率の変化が平均寿命を縮める方向に働いている。
 男女それぞれ10万人の出生に対して65歳の生存数は、男性8万9,573人、女性9万4,362人となっている。これは65歳まで生存する者の割合が男性は89.6%、女性は94.4%であることを示している。同様に、75歳まで生存する者の割合は男性75.3%、女性87.9%、90歳まで生存する者の割合は男性25.5%、女性49.8%となっている。
 死因別死亡確率をみると、0歳では男女とも悪性新生物(腫瘍)が最も高く、次いで、男性は心疾患、老衰、脳血管疾患、肺炎、女性は老衰、心疾患、脳血管疾患、肺炎の順になっている。65歳では男女とも0歳に比べ悪性新生物(腫瘍)の死亡確率が低く、心疾患、老衰の死亡確率が高くなっており、75歳と90歳ではさらにこの傾向が強くなる。
 平均寿命の国際比較では、男性の1位はスイスの81.6年、次いで、スウェーデンの81.34年、オーストラリアの81.30年。日本は4位で81.05年となっている。女性の1位は日本の87.09年で、次いで韓国の86.6年、スペインの85.83年となっている。

 

全日病ニュース2023年9月1日号 HTML版

 

 

全日病サイト内の関連情報
本コンテンツに関連するキーワードはこちら。
以下のキーワードをクリックすることで、全日病サイト内から関連する記事を検索することができます。
老衰  肺炎  出生