全日病ニュース

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レカネマブの承認を了承

レカネマブの承認を了承

【厚労省・薬食審】ADによる軽度認知症に効果

 厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の医薬品第一部会(森保道部会長)は8月21日、アルツハイマー病による軽度の認知症の進行抑制に効果があるとされるレケンビ点滴静注(エーザイ)(一般名:レカネマブ(遺伝子組換え))について、「承認して差し支えない」との判断を示した。近く厚生労働大臣の承認を受ける。
 アルツハイマー病(AD)は、脳内に蓄積・沈着したアミロイドβによる神経変性が認知機能低下に関連すると考えられている。レカネマブはアミロイドβの可溶性集合体に選択的に結合し、ミクログリアによる食作用により除去することで、早期アルツハイマー病による軽度認知症患者の疾患進行を抑制することが期待される。米国では、2023年7月に承認を受けている。
 通常10㎎/kgを2週間に1回、約1時間かけて点滴静注する。
 同様の作用機序を有する既収載の医薬品はない。アルツハイマー型認知症の症状の進行抑制に効能・効果のある既収載の医薬品では、アリセプト(一般名:ドネペジル塩酸塩)、イクセロン(同リバスチグミン)、レミニール(同ガランタミン臭化水素酸塩)がある。

 

全日病ニュース2023年9月1日号 HTML版

 

 

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