全日病ニュース

日医総研
新たに医療介護提供体制の地区町村別データを公表

　日本医師会総合政策研究機構（日医総研）は11月11日、日医総研ワーキングペーパーとして、「地域の医療提供体制の現状－都道府県別・2次医療圏別データ集」2015年度版と政令指定都市を含む全国1917市区町村の医療介護資源を網羅した「地域の医療介護提供体制の現状と将来－市区町村別データ集（地域包括ケア関連）」を、ホームページで公表した。
　「地域の医療提供体制の現状」は、全国の2次医療圏別の医療施設、医療従事者、介護施設やサービス職員の多寡、急性期と慢性期入院医療の密度、在宅医療に関わるデータを共通の指標を用いて示している。
　地域医療構想や地域医療計画の策定の参考に資するために、医療を中心とした資源の地域分布を数値、指標あるいはマップで示しており、2012年から毎年更新、今回が第4版となる。
　これに対して、「地域の医療介護提供体制の現状と将来」は今回新たにまとめられ、2015年度版（第1版）として公表された。
　地域包括ケアシステム構築に際した基礎資料に供することを目的に作成したもので、「地域の医療提供体制の現状」に準拠した方法で、2040年までの人口動態予測や高齢者・要介護者の現状のほか、医療介護に関する、人的資源、費用、施設・事業所数と定員、利用者数など、介護を中心とした数値情報を2次医療圏かつ市区町村別に掲載している。
　「2次医療圏別データ集」にはない、グループホームや特定施設あるいは訪問介護や通所介護など居宅サービスの事業所数、介護サービスにたずさわる主要職種の従事者数などが市区町村単位で把握されているため、医療介護の事業所や施設が中長期の経営戦略を立てる際に役立つだけでなく、地域包括ケアを構築していく上で資源的な過不足などを探る上でも参考となるデータ集となっている。