全日病ニュース

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今後の医療提供に関し鈴木医務技監に要望書

今後の医療提供に関し鈴木医務技監に要望書

【四病協】診療報酬体系の見直しなど求める

 四病院団体協議会は9月7日、厚生労働省の鈴木康裕医務技監に「今後の医療提供における要望書」を手渡した。
 要望項目は、①診療報酬体系の見直し②電子カルテシステムの標準化③政策医療、不採算医療の範囲や収支の明確化─の3点。次期診療報酬改定など、目の前の課題よりも先を見据えた時間軸で、実現すべき課題と位置づけた。
 「診療報酬体系の見直し」については、「現行の診療報酬体系は極めて複雑で、理解することが困難なほどの通知、告示等が存在する」と指摘。その上で、「今後は各々の医療機関の創意工夫で、質を向上させるとともに、効率的な運営が可能となるよう、診療報酬体系を抜本的に見直し、簡素化すること」を求めた。
 全日病の猪口雄二会長は会見で、診療報酬が複雑化することに伴う事務負担の増大とともに、「新しい診療報酬を算定しても、様々な要件が課される。
 収入が増えても同時にコストが上がるので、利益に結びつかない。医療の質が維持されるのであれば、ある程度は病院にまかせてほしい」と述べ、診療報酬の簡素化を主張した。
 「電子カルテシステムの標準化」については、「ベンダー間の互換性が乏しく、価格・維持費ともに極めて高価なため、医療経営を圧迫している」と訴えた。このため、「早急に、国による標準マスタ、標準データフォーマット使用の義務化」を要望した。それにより、「他医療機関とのデータ連携、システム交換時のデータ継続性確保」が可能となり、費用を圧縮することもできると強調。国の主導するデータヘルス改革にも寄与すると主張した。
 「政策医療、不採算医療の範囲や収支の明確化」については、補助金の対象となる政策医療、不採算医療の範囲を規定し、「診療報酬の中で対応できる制度」とすることを要望した。

 

全日病ニュース2017年9月15日号 HTML版

 

 

全日病サイト内の関連情報
  • [1] 第6章 激動期に立ち向かう全日病

    https://www.ajha.or.jp/about_us/50years/pdf/50years_06.pdf

    保険導入を前に老人医療の見直し、病院経営を圧迫している不均衡な法律や税. 制の
    見直し等々で ..... 研修では、厚生省健康政策局指導課の鈴木晴彦 ..... 営める診療報酬
    体系の実現、特に医療技術料の評 ...... 現在の診療報酬で賄えない不採算医療を政策.

  • [2] 第680回/2008年2月15日号

    https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2008/080215.pdf

    中央社会保険医療協議会 (会長 ー 土田武史早稲田大学教授) は2月 ー8日、 2008年.
    診療報酬改定を答申した〟 ー0対ー 入院基本料は3ー,点引き上げられてー300点と
    なっ. た。 病院の外来 .... るかたちで別体系の介護報酬設定に踏 ... (鈴木老課長) と
    した。 ... また、 不採算医療の名の下に保険収 .... 先進医療として認められている医療技
    .

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