全日病ニュース

都道府県別の診療報酬や介護保険見直しで提案

【財務省・財政審分科会】病床過剰地域における入院基本料の引下げなど

　財務省は４月11日の財政制度等審議会財政制度分科会に、医療費適正化に向けて都道府県別診療報酬の特例について、「診療報酬の具体的メニューを提示すべきだ」と提案した。
　都道府県別診療報酬の例としては、◇医療費が高い場合に全国一律10円となっている診療報酬１点単価の調整、◇特定の病床が過剰な地域における入院基本料単価の引下げ、◇薬剤師や薬局数が調剤業務の需要に見合わずに増加した場合の調剤技術料の引下げを示した。
　高齢者医療確保法第14条では、都道府県ごとの診療報酬の特例が規定されているが、これまでに適用された例はない。
　一方、介護保険制度の見直しで、利用者負担の拡大を提案した。居宅のケアマネジメントへの利用者負担の導入や、老健施設や介護療養型医療施設、介護医療院の多床室の入所者に室料相当の負担を求めた。
　訪問介護などの在宅サービスで総量規制や公募制など、サービス供給量を自治体がコントロールする仕組みの導入、保険者機能の強化に向けて調整交付金を2021年度からインセンティブとして活用することも提案した。