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妊婦加算の凍結を中医協が答申

妊婦加算の凍結を中医協が答申

【中医協総会】極めて異例な対応で「誠に遺憾」と認識示す

 中医協総会は12月19日、妊婦加算の算定を1月1日から凍結するとの根本匠厚生労働大臣の諮問に答申した。中医協としては、「極めて異例」な事態で「誠に遺憾」との認識を示しつつも、「当初の妊婦加算の意図の実現が十分に期待できない可能性がある」として、凍結に同意した。年明け以降、有識者会議を設置し、妊産婦に対する診療のあり方を検討した上で、中医協が2020年度診療報酬改定の議論の中で、妊婦加算の取扱いを決める。
 妊婦加算は2018年度改定で新設された。妊婦の外来診療では、①胎児への影響に注意して薬を選択するなど妊娠の継続や胎児に配慮した診療が必要②妊婦にとって頻度の高い合併症や診断が困難な疾患を念頭に置いた診療が必要─との特性があることから、これらに配慮した適切な診療を評価した。
 初診料で75点(時間外115点/休日115点/深夜215点)、再診料・外来診療料で38点(時間外70点/休日70点/深夜170点)となっている。
 しかし、今秋以降、「十分な説明がないまま妊婦加算が算定された事例」、「コンタクトレンズの処方など妊婦でない患者と同様の診療を行う場合に妊婦加算が算定された事例」などが、SNSや新聞、テレビニュースなどで、頻繁に取り上げられた。
 これを受け、自民党や公明党で妊婦加算の議論が行われ、12月13日には自民党から以下の要望があった。
 ◇妊婦が安心できる医療提供体制の充実や健康管理の推進を含めた総合的な支援の検討を行う◇その上で、2020年度診療報酬改定で、妊婦加算のあり方を含め検討し、見直す◇それまでの間は、妊婦加算を一時停止する方向で、速やかに必要な措置を取る。
 この趣旨に沿う形で、根本厚労相が12月14日の会見で、「妊婦の方への診療に熱心に携わっている医療関係者の皆さまには申し訳ないが、妊婦加算はいったん凍結し、妊婦の方に対する診療のあり方を有識者も含めて議論した上で、妊婦加算のあり方を改めて中医協で議論してもらう」と述べた。
 中医協の答申では、「妊婦加算は、妊婦の診療に積極的な医療機関を増やし、妊婦がより一層安心して医療を受けられる体制の構築を目的としたもの」であるにもかかわらず、「その趣旨・内容が国民に十分に理解されず、妊婦やその家族へ誤解と不安を与え、その結果として、算定凍結の措置を講じるに至ったことはやむを得ないこととはいえ、誠に遺憾である」と、複雑な心情をにじませた。
 妊産婦加算の凍結は1月1日から。告示では、「別に厚生労働大臣が定める日から算定できるものとする」とした。その間は、算定できず、満年度で財政影響は30億円程度と推計される。

 

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