全日病ニュース
「未来の子どもたちへ」をテーマに全日病学会を開催
「未来の子どもたちへ」をテーマに全日病学会を開催
【第64回 全日本病院学会 in 広島】未来志向でチャレンジングな学会企画をちりばめる
「第64回全日本病院学会 in 広島」(学会長=大田泰正・全日病広島県支部支部長)が10月14・15日、「未来の子どもたちへ~脱高齢ニッポン!」をテーマに、広島市・ホテルグランヴィア広島などで開催された。大田学会長は、病院経営をめぐり、足元で様々な課題があるなかで、あえて、「未来の子どもたちへ」をテーマに選択したと説明。広島学会を、子どもたちに何を残すのかということを考える機会にしてほしいと述べた。学会企画はそのテーマに沿った趣向が凝らされた。全体を通じて、若手活用や世代交代、変化という言葉が通底する学会となった。参加者は3,001人と3千人の大台を超え、満席となる会場が続出した。
大田学会長によると、「学会の準備は3年前に始まったが、『未来の子どもたちへ~脱高齢ニッポン!』というテーマに対しては、色々な人から質問を受けた」という。このため、冒頭挨拶では、その意味をまず説明した。
病院をめぐっては、足元で様々な課題がある。だから、「足元を見ながら前に進んでいかなくてはならないことは十分わかっている。みなさんも、これからもずっと病院がやっていけるのかということを感じながら、日々を送っていると思う」と、病院が直面している課題の大きさに触れた。
その上で、大田学会長は「そうであったとしても、病院がなくなるわけにはいかない。我々が仕事をやめるわけにはいかない。未来のために、誰かに何かを残さないといけない。誰かと言えば、それは子どもたちだろう。何かと言えば、それを考える一つの機会として、この学会があると考えている」とテーマに込めた意味を語った。
そして、未来志向のチャレンジングな学会としての企画を準備したことを伝えた。また、全日病学会の特徴でもある、学会を通じた「交流」ということでも、広島学会として工夫を凝らしたことを報告した。
一方、全日病の猪口雄二会長は、足元の課題に言及し、現在、各病院が病院経営において、どのようなかじ取りをするのかが問われる重要な時期であることを強調した。具体的には、団塊世代がすべて75歳を迎える2025年が目前に迫っており、その直前に医療・介護・障害福祉のトリプル改定があること、多死社会となる2040年を見据えて新たな地域医療構想が必要になっているということ、来年度に医師の働き方改革が始まることなどをあげた。
厚生労働省の迫井正深医務技監は、広島出身であり、広島県の健康福祉局長などを経験し、大田学会長の友人でもあることから、医務技監になる以前の3年前に参加を決めた経緯を紹介。その後の特別講演では、新型コロナのパンデミックから学んだことについて、日本の医療提供体制の特徴との関連で説明。医療機関に対しては、将来の新興感染症のパンデミックへの備えに向けた体制確保を求めた。
日本医師会の松本吉郎会長は、直近の課題への対応を語った。トリプル改定に向けては、「物価高騰、賃金上昇、経営の安定、人材確保に対応できる改定が実現できるように邁進する」と力を込めた。
また、新たな政府の経済対策が検討されているなかで、武見敬三厚労相に、光熱費等の物価高騰に対する交付金の継続とともに、新規対応として、食事療養等に対する補助金を医療・介護10団体で要望したことが伝えられた。
松本会長は、トリプル改定や経済対策で医療団体などの要望を実現するには、一致団結した行動が必要と強調した。あわせて、新型コロナ対応を含めて、医療機関に求められている役割を医療機関がきちんと果たすことが、要望を実現する上で大切であることを指摘した。
開会式が終わり、その後、広島学会の各企画がスタートした。学会テーマのとおり、学会企画では、次世代を意識した未来志向のテーマが選ばれた。例えば、「Web3.0時代の病院―リアルvsデジタルを超えて」、「未来につなげる事業承継と地域活性化」、「ヤングフォーラム・リターンズ‼」などのシンポジウムがあった。「すみいの部屋 〜ここでしか言えない話、聞けない話」では、浜脇整形外科病院の浜脇澄伊理事長が、全日病正副会長に世代交代や他団体との関係をきく場面もあった。その他の学会企画では、足元の課題である地域医療構想や高齢者救急のあり方が議論されたほか、新型コロナ対応の総括的な議論も行われた。
(全日病ニュースでは、11月15日号、12月1日号、15日号で、広島学会の学会企画や委員会企画の記事を掲載していく予定です)
大田泰正・学会長
猪口雄二・全日病会長
迫井正深・医務技監
松本吉郎・日本医師会会長
全日病ニュース2023年11月1日号 HTML版
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[1] 賀 正
https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2023/230101.pdf
2022/01/12 ... 本年は、10月に広島県支部長である大田泰正学会長のもと、第64回全日本病院学会in ... 発行所:公益社団法人全日本病院協会/発行人:猪口雄二/〒 101− ...
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[2] 2020.6.1 No.964
https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2020/200601.pdf
2020/06/01 ... (大田泰正理事長)は、「ないものは作. ろう」とPPE開発プロジェクトを立ち ... 発行所:公益社団法人全日本病院協会/発行人:猪口雄二/〒 101−8378 ...
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[3] 2021.7.1 No.989
https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2021/210701.pdf
2021/07/01 ... 広島県 大田泰正 (医) 脳神経センター大田記念. 病院理事長. 徳島県 田蒔 ... 発行所:公益社団法人全日本病院協会/発行人:猪口雄二/〒 101−8378 ...
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