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ホーム全日病ニュース第800回/2013年5月1日号平成24年度個人情報保護に関する...

平成24年度個人情報保護に関するアンケート調査結果の報告

平成24年度個人情報保護に関するアンケート調査結果の報告/個人情報保護担当委員会
調査に毎年回答する病院ほど個人情報保護への対応が進展

会員病院の個人情報保護法への取り組み・改善は進みつつある-調査結果が示唆

 

【はじめに】

 当協会は認定個人情報保護団体としての活動の一環として、個人情報保護法が施行された平成(H)17年度より毎年会員施設での同法への取組みについてアンケートを実施している。
 H24年度も各施設担当者のご協力により994施設(42.1%)から回答が得られた。うち137施設からは7年連続で回答をいただいている。H24年度調査結果の報告(全文)は全日病HPに掲載されている。

H24年度調査結果の報告

 ここでは、(1)H24年度にアンケートに回答した全回答施設(以下「H24年全体群」とする)と「H23年全体群」の比較結果、(2)「H24年全体群」と7年連続で回答した施設(以下「連続群」とする)の比較結果、について報告する。

 

【結果】

 回答施設の設立主体と病床数は、「H24年全体群」「H23年全体群」「連続群」の間に有意な違いはなく、設立主体の約85%が医療法人であり、回答施設の約70%が200床未満であった(表1 )。

 「H24年全体群」と「H23年全体群」の回答のうち、有意差がみられた項目を表2に示す。「H23年全体群」の方が、「個人情報保護方針」が整備されている施設の割合が高かった。

 その他の項目については、「H24 年全体群」の方が整備されている施設の割合が有意に高かった。

 「H24年全体群」と「連続群」の回答のうち、有意差が見られた設問の結果を表3に示す。全ての項目において、「連続群」の方が「H24年全体群」よりも、整備されている施設の割合が有意に高かった。

 

【まとめ】

 「個人情報保護方針」を除き、「H24年全体群」は「H23年全体群」よりも、「連続群」は「H24年全体群」よりも、個人情報保護法に対する整備が進展している施設の割合が高かった。
 会員病院では「連続群」を中心に年々、個人情報保護法への理解が進み、同法への取組み改善が図られていることが示唆された。
 本調査の継続実施は、同法への取組み状況の客観的評価に役立つと考えられる。また、集積されたデータと自院との比較を行うことができるので、取組み改善等の目標設定をする上でも有用と考えられる。
 今後も当委員会では相談事業やアンケート・研修会実施、事例の紹介等の活動を行うので、是非各施設で活用していただきたい。