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ホーム全日病ニュース第802回/2013年6月1日号基本診療料の議論を再開せよ...

「基本診療料の議論を再開せよ」

「基本診療料の議論を再開せよ」

【中医協総会】
診療報酬審議で診療側が要望

 

 5月15日の中医協総会に診療側は全委員連名の意見書を森田中医協会長に提出、診療報酬に関する審議の進め方について2点要望した。
 要望の1つは2014年度改定に向けた詳細な議論スケジュールの提示、もう1点は、診療報酬基本問題小委員会(基本小委)を早期に開催、基本診療料に関する議論を再開することである。
 14年度改定に向けた議論は、この間、入院、外来、在宅に関する自由討議こそもたれたが、検討されるべきテーマが山積みの中、前改定検証調査の結果待ちということで、具体的な議論はすべて先送りされている。
 そこで、次期改定に向けた検討課題と日程等の展望を明確にした上で、それを基に診療側の議論計画を組み立てたいとして、今回の要望を出したもの。
 一方、基本小委は前改定直後の昨年2月に基本診療料に関する検討を始め、入院基本料に関しては、看護配置に偏した現行評価を医療必要度主体の評価へと変える方向で議論していくことで支払・診療側が合意。昨年7月には、基本診療料評価のあり方を検討する上で、次期改定論に向けた短期的な課題と中長期にわたるテーマの構造を明らかにしたレジュメ案が事務局から示された。
 しかし、5回目の議論を重ねた昨年10月3日以降基本小委は開かれず、8ヵ月半もの間休会が続いている。
 すでに、2014年度改定に向けた基礎的な議論が始まっており、このままでは、入院基本料の定義など基本診療料に関する中長期的な議論の機会が、次期改定の個別議論を前に失われようとしている。
 診療側の要望に対して、森田会長は「事務局と諮った上で、極力、要望に沿うかたちでお答えしたい」と回答した。