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ホーム全日病ニュース第802回/2013年6月1日号機能評価係数Ⅱ 臨床研修病院と...

機能評価係数Ⅱ 臨床研修病院と総合病院精神科・在宅医療の評価を提案

機能評価係数Ⅱ
臨床研修病院と総合病院精神科・在宅医療の評価を提案

【DPC評価分科会】
医師派遣の評価も検討。Ⅲ群病院の外来データ評価の見直しも俎上に

 

 DPC評価分科会が5月22日に開かれ、次回改定に向けて機能評価係数Ⅱの見直しの議論を開始した。
 現行6項目の見直しとして、事務局(厚労省保険局医療課)は、データ提出指数に、提出データの質を高める見地から、臨床研修病院における研修医に対する保険診療教育の推進を評価項目として追加すること、また、地域医療指数に総合病院精神科、在宅医療、医師派遣機能の各評価を追加することを検討課題として提案、もっぱら両指数をめぐって議論が展開された。
 研修医に対する保険診療教育を評価していく考え方について、分科会では、教育のアウトカム評価が難しいなど否定的な意見が示されたが、事務局は次回以降の議論でより踏み込んだ提案を行ないたいとしている。
 現行6項目に関しては、これ以外にも、Ⅲ群病院のみ外来データの提出を係数Ⅱで評価していることの是非とデータの質評価の対象を病名コード以外(様式1の項目等)に拡げることを検討課題にあげた。
 外来データについては「Ⅲ群病院もⅠ・Ⅱ群と同様に義務化すべし」という声が複数の委員からあがった。
 地域医療指数への評価項目追加案は、2013年度からの医療計画に精神疾患と在宅医療が加えられたことを受けたもの。総合病院精神科を評価する必要性には肯定的な意見が示されたが、在宅医療に関しては「DPCで在宅医療を行なっている病院はあるのか」など、疑問視する向きも一部にあった。
 また、医師派遣機能の評価に関しては分科会に否定的な意見が強いが、事務局は、あえて検討課題にあげた。
 現行6項目への追加として、分科会では以前から診療情報の公表を評価する「病院指標の作成と公開」が検討課題にあげられているが、事務局はこの日、係数Ⅱの7番目に新設するか否かについて指標案の実効性等を今年中に調査、その結果を踏まえて検討する方針を提案、分科会はこれを了承した。これによって、病院指標は14年度改定以降の課題となった。
 機能評価係数Ⅱと医療機関群の関係についても、次回以降議論される予定だ。