全日病ニュース

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学会のプログラムが確定。10月8日・9日に熊本市で開催

【第58回全日本病院学会 in 熊本】

学会のプログラムが確定。10月8日・9日に熊本市で開催

熊本地震関連企画のほか、地域医療構想をめぐるシンポジウムや委員会企画のテーマも充実

 「地域医療大改革~豊かな未来への取り組みをくまもとから~」をテーマに、熊本県支部(山田一隆支部長)の担当で10月8日・9日に熊本市で開催される「第58回全日本病院学会in 熊本」(学会長・山田一隆社会医療法人社団高野会理事長)のプログラムが確定した。
 熊本学会の会場は4施設からなり、第1~第4会場は熊本市民会館、第5~第7会場は熊本市国際交流会館、第8~第12会場は熊本ホテルキャッスルに設けられ、残る一番館には企業展示とポスターB の会場を設えている。
 主会場となる熊本市民会館の第1会場では、1日目(10月8日)の開会式に続いて横倉義武日本医師会会長と神田裕二厚生労働省医政局長による特別講演が行われた後、学会企画として熊本県による熊本地震に関する報告が行われる。
 第1会場では午後に、「うつくしいひと」上映会と、姜尚中熊本県立劇場館長・東京理科大学特命教授による講演「災いの時代を生きる─自力と他力の結びつき」に引き続いて、熊本地震におけるAMAT の活動結果を踏まえた「熊本地震と医療体制 県内・県外の動き」と災害時に病院経営の継続を確保するための「災害医療の継続計画 Business Continuity Plan からMedical Continuity Plan へ」と題した熊本地震に関連した企画2題が展開される。
 熊本地震に関連した企画としては、これ以外にも、1日目の午後に、救急・防災委員会による「熊本地震における全日病のAMAT の対応を検証する」が組まれている(第8会場=熊本ホテルキャッスル)。
 1日目には、このほか、第2会場(熊本市民会館)で㈱川原経営総合センターの川原丈貴代表取締役社長による特別講演Ⅳが、第7会場(熊本市国際交流会館)で石井公認会計士事務所の石井孝宜所長による特別講演Ⅲが、それぞれ午前に設けられた。
 1日目には、委員会企画として、第5会場(熊本市国際交流会館)で医療の質向上委員会「医療事故調査制度の概要と対応の問題」と病院機能評価委員会「機能評価受審に向けて克服したケースについて」、病院のあり方委員会「病院のあり方に関する報告書2015−2016」が、第8会場(熊本ホテルキャッスル)で医療保険診療報酬委員会「平成28年度診療報酬改定とこれからの診療報酬等について」、人間ドック委員会「職場におけるメンタルヘルス対策とストレスチェック」、医療従事者委員会「病院事務長研修及び看護部門長研修の成果−病院事務長研修の優秀演題発表」がそれぞれ組まれている。
 2日目(10月9日)午前には、まず第1会場で、プライマリ・ケア検討委員会「社会の変化に病院はどう対応すべきか−プライマリ・ケアの視点から」が開かれ、続いて学会企画として「DiNQL で病院を変える!看護を変える!~看護の質評価事業~」が開催される。同会場では、午後に、やはり学会企画である「地域医療構想の現状と今後の対応」が催される。
 熊本市国際交流会館では、一般演題と並行しつつ終日、委員会企画が繰り広げられる。第5会場では、高齢者医療介護委員会「病院・施設における身体拘束の現状と予防策」、医業経営・税制委員会「地域医療連携推進法人の設立に向けて」、広報委員会「病院の広報戦略−先進的な広報活動を知る」が、第6会場では、看護師特定行為研修検討プロジェクト委員会「これからどうなる看護師特定行為研修」が、それぞれセッションを繰り広げる。
 熊本学会の会場は、日本を代表する三大名城の1つ熊本城を目の当たりとしている。熊本城の美しさを堪能できる熊本城周遊バス「しろめぐりん」は8月から全線運行を再開しているが、間近にその勇壮な美しさを味わえる歩行者ルートも整備されている。
 あるいは、熊本県の営業部長として知られる「くまモン」の活動拠点(くまモンスクエア=熊本市電の「水道町」電停下車)も、熊本学会の会場から歩いて行ける距離にある。
 地震から力強く復興をとげつつある熊本に今も脈々と受け継がれる歴史と文化に触れながら、熊本学会で、日本の医療と医療経営の今後を忌憚なく議論しようではないか。

 

全日病ニュース2016年9月1日号 HTML版