全日病ニュース

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第2回NDB オープンデータを6月以降に公表

第2回NDB オープンデータを6月以降に公表

【レセプト情報に関する有識者会議】
オンサイトセンターの第三者利用も準備

 厚生労働省の「レセプト情報等の提供に関する有識者会議」(山本隆一座長)は2月8日、第2回NDB オープンデータの作成や、オンサイトリサーチセンターの第三者利用の考え方を概ね了承した。第2回NDB オープンデータおよびオンサイトリサーチセンターの第三者利用はいずれも6月以降の開始に向けて準備を進めていく。
 NDB(レセプト情報・特定健診等情報データベース)は、すべての電子レセプトと特定健診等情報を集めたデータベースで、医療動向を知る上で有用な情報である。医療費適正化計画に役立てるために収集しているが、厳しいセキュリティを課した上で、研究者などにデータ提供を行っている。
 一方で、必ずしも詳細な個票データを必要としない場合も多いことから、あらかじめ定式化した集計データを幅広く利用できるようにするため、昨年10月にNDB オープンデータを公表した。NDB オープンデータでは、主要な診療報酬項目や特定健診項目の集計票を、「都道府県別」「性・年齢階級別」に作成している。
 厚労省は、第2回NDB オープンデータの公表を6月以降に予定しているが、第1回公表の際に厚労省のホームページに寄せられた要望のうち、実現できるものに対応する考えだ。
 具体的には、◇解説編の英訳◇医科の診療報酬の加算の一定の項目を集計◇歯科の診療行為の一定の項目を集計◇特定健診は質問票の22項目を集計◇薬価収載の基準単位に基づき、薬効別に処方数の上位100位までの公表を検討している。
オンサイトセンターの準備進める
 オンサイトリサーチセンターの第三者利用については、オンサイト利用の申し出の際の審査内容や罰則規定に関する諸規定を今後、整備する。センターは東京大学と京都大学に設置。十分なセキュリティ環境を整えることが困難なためにデータ提供を受けることができない場合でも、オンサイトリサーチセンターでデータが利用できるよう現在、試行的な運用を行っている。
 第三者によるオンサイトリサーチセンターの利用では、公表物を作成するまでの場合と途中までの場合、調査目的の場合の3つが考えられる。これらの違いに応じて、利用期間や審査内容を変更する。
 例えば、利用期間は調査目的では3カ月、それ以外では6カ月としている。
 また、業務委託業者のオンサイト内での作業は認めない。オンサイト内で器物を破損した場合は、原則利用者に弁済を求めることとした。

 

全日病ニュース2017年3月1日号 HTML版