全日病ニュース

節目となる第60回全日本病院学会を東京の台場で開催
テーマに「成熟社会における医・食・住」

【第60回全日本病院学会 in 東京】猪口雄二・学会長に聞く

　全日本病院協会が主催する「第60回全日本病院学会 in 東京」（猪口雄二学会長）が、10月６日、７日の２日間にわたって、東京都支部の担当で、東京都内の「グランドニッコー東京台場」で開催される。60年にわたる全日病学会の歴史で東京開催はつごう10回目となる。その記念すべき学会として、実行委員会（猪口正孝実行委員長）は「成熟社会における医・食・住」をテーマに掲げた。
　自ら学会長に就いた全日病の猪口雄二会長は、テーマの意図について、「量的拡大を追求する経済成長が終息し、精神的豊かさや生活の質の向上を重視する社会が到来する。この社会は、高齢者の食生活や住まい方を考えた総合的な街づくりが求められる超高齢社会でもあり、地域包括ケアシステムの創造が求められている。また、高度な技術革新によって身の回りの生活が様変わりしていく。そうした中で、社会の進歩に医療がどのようにかかわっていくのか、超スマート社会における医療の未来予想図を我々自身の手で描けるように考えたい」と語っている。

主要委員会が積極的な
企画を用意

　第60回学会のプログラムは、現在細部の詰めが行われており、詳細の発表にはなお時間を要するとみられる。 　その中で、委員会企画については、医業経営・税制委員会（テーマに消費税を予定）、医療保険・診療報酬委員会（テーマに「2018年度医療保険・介護保険同時改定」を予定）、病院のあり方委員会（テーマに「地域包括ケアシステム（仮）」を予定）、病院機能評価委員会（テーマに「成熟した社会が病院機能評価に求めるもの」を予定）のほか、医療従事者委員会、救急・防災委員会、プライマリ・ケア検討委員会、人間ドック委員会等が参加を予定している。 　これ以外にも、介護医療院協議会（テーマは「地域包括ケアにおける介護医療院の役割」を予定）、外国人技能実習生受入事業会議（＝国際交流委員会；テーマは「外国⼈技能実習制度　介護」を予定）によるシンポジウム等の開催が見込まれている。また、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、パラリンピックに関連したセッションも企画されている。

会場は東京の湾岸リゾート

　会場となる「グランドニッコー東京台場」は、東京湾の眺望が一望できる31階建（総客室数884室）のホテルだ。羽田空港から直通バスで約20分で着くことができるだけでなく、ゆりかもめの台場駅に直結しているため、JR山手線（新橋駅）と連絡している新橋駅からは14分で到着するという便のよさを誇っている。
　台場駅をつながる形で大きな歩行デッキが整備されているため、このデッキを進めば、FCGビル（フジテレビ本社ビル）、大型複合商業・エンターテインメント施設で知られるアクアシティお台場やダイバーシティ東京、さらには代表的ホテルの１つであるヒルトン東京とも行き来できる。まさに、東京の湾岸リゾートである。
　台場駅を挟んだ向かい側にあるヒルトン東京お台場（旧ホテル日航東京）は、実は、1999年に第41回全日本病院学会（古畑正学会長）を開催した場所である。その後、東京都支部と北海道支部には10年に１回の学会開催が義務づけられ、東京に関しては、2008年には都市センターホテルで第50回学会（河北博文学会長）を開催、今回、名誉ある第60回学会を2018年に開催することになったというわけだ。
　東京タワーやレインボーブリッジを一望できる「グランドニッコー東京台場」は、大型の催事や会議施設、レストラン、ブランド品のショッピング街だけでなく、フィットネスクラブも兼備した大型のシティホテルとして知られる。
　さらには、ホテルから東京ディズニーランドと東京ディズニーシーまで無料送迎のグッドネイバーホテル・シャトル（予約定員制）が運行されているという特典もある。
　「第60回全日本病院学会 in 東京」の演題登録はすでに終了し、事前参加登録も８月20日に迫っている。節目となる第60回全日本病院学会へ、全国からふるっての参加が期待されている。