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ホーム全日病ニュース(2018年)第922回/2018年8月1日号入院医療に関する調査項目まとめる...

入院医療に関する調査項目まとめる

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【中医協 入院医療等調査・評価分科会】

 中医協の入院医療等の調査・評価分科会(尾形裕也分科会長)は7月12日、改定後初の会合を開催し、2018年度診療報酬改定の影響をみるために2018、2019年度に実施する調査項目案をまとめた。急性期一般入院基本料等の評価体系の見直しについて、2年継続して調査する。調査項目案は、18日の基本問題小委員会に報告された。
 2018年度は、①急性期一般入院基本料、地域一般入院基本料等の評価体系の見直しの影響②地域包括ケア病棟入院料及び回復期リハビリテーション病棟入院料の評価体系の見直しの影響③療養病棟入院基本料等の慢性期入院医療における評価の見直しの影響④医療資源の少ない地域における保険医療機関の実態―の4項目を調査する。
 ①急性期一般入院基本料、地域一般入院基本料等の評価体系の見直しの影響については、一般病棟入院基本料、特定機能病院入院基本料、専門病院入院基本料等の届出を行っている医療機関を調査対象とする。
 調査内容は、◇入院料の届出状況、職員体制◇重症度、医療・看護必要度の該当患者割合の状況◇各入院料等における患者の状態、医療提供内容、平均在院日数、入退院支援、退院先の状況等。
 2018年度分の調査は、改定による影響を明らかにするため、経過措置終了後の10 ~ 12月に調査を実施し、2019年3月以降に結果を報告する。
 2019年度には、特定集中治療室管理料等の集中治療を行う入院料の見直しの影響についての調査を新たに実施する。さらに、2018年にスタートした、急性期一般入院基本料、地域一般入院基本料等の評価体系の見直しの影響と、療養病棟入院基本料等の慢性期入院医療における評価の見直しの影響の調査を継続して実施する。
 2019年度分の3項目については、2019年6~7月に調査を実施し、2020年度改定に向けた議論の資料とする。
 委員からは、「2018年度の改定で、200床以上の療養病棟ではデータ提出加算が要件となったが、将来的には200床未満の療養病棟に拡大していくことも考えられる。そのため、データ提出加算の届出において難しかった点を調べてほしい」との意見があった。

 DPCと指標の作業グループを設置
 5月23日の中医協総会で、「入院医療等の調査・評価分科会」と「DPC評価分科会」の2つを統合して「入院医療等の調査・評価分科会」とし、その下部組織として2つの作業部会を設置することが承認された。
 7月12日の入院医療等の調査・評価分科会では、作業部会が取り組む課題を整理した。
 「DPC/PDPS等作業グループ」(山本修一班長)は、DPC/PDPSの運用に関する事項と、DPC退院患者調査に関する事項を担当する。「診療情報・指標等作業グループ」(池田俊也班長)は、診療実績データの分析や、利活用のあり方を検討する。
 作業グループのメンバーは、分科会委員のなかから選ばれる。作業グループは、2018年度の調査結果が出た後に、本格的な活動を始めることになるとみられる。

 

全日病ニュース2018年8月1日号 HTML版

 

 

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    https://www.ajha.or.jp/news/pickup/20180215/news01.html

    2018年2月15日 ...中医協・総会】入院医療の評価体系を大幅に見直し、人員体制要件を緩和 ... 答申後
    の会見で中医協委員の猪口雄二・全日病会長は「急性期入院料の大幅な組み換えや、
    超高齢化社会の進展、若年層の減少を視点に置いた ... 入院基本料を再編 入院医療
    については、一般病棟入院基本料、地域包括ケア病棟入院料等、回復期 ...

  • [2] 【資料】一般病棟入院基本料の評価体系見直しの概要|第912回/2018 ...

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    2018年3月1日 ... 中医協(田辺国昭会長)は2月7日、2018年度の診療報酬改定について了承し、加藤
    勝信厚生労働大臣に答申した。 ... 一般病棟入院基本料見直し 一般病棟入院基本料
    (7対1、10対1、13対1、15対1)について再編し、急性期一般入院 ...

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    2018年2月15日 ... 同日の中医協急性期一般入院料の「重症度、医療・看護必要度」の基準値が決まっ
    たことから、様々な意見が出た。現行の7対1入院基本料の水準である急性期一般入院
    1の基準値が「30%以上」になったことに対しては、「厳しい」との声があがった。 ... は、
    看護職員の配置よりも、医療ニーズに応じて医療資源を適切に投入する体制を柔軟に
    評価する方向で見直していくことに対し、大半が賛意を示している模様だ。

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