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ホーム全日病ニュース(2021年)第997回/2021年11月1日号新興感染症と救急・災害医療の関係など課題

新興感染症と救急・災害医療の関係など課題

新興感染症と救急・災害医療の関係など課題

【厚労省・救急災害医療提供WG】第8次医療計画に向けた議論始まる

 厚生労働省は10月13日、「救急・災害医療提供体制等に関するワーキンググループ」の初会合を開催した。コロナ禍により生じた、新興感染症等と救急医療・災害医療との関係など新たな課題を踏まえ、第8次医療計画の策定に向けた議論が始まる。座長には、遠藤久夫・学習院大学教授を選出した。
 今後の主な検討事項として、第7次医療計画の中間見直しを踏まえた体制構築とともに、救急医療については、◇救命救急センターの充実段階評価◇二次救急医療機関のあり方◇ドクターヘリ・ドクターカー◇新興感染症等と救急医療体制の関わり方─が示された。
 災害医療については、◇病院の耐震化◇医療機関の浸水対策◇災害拠点病院以外の病院に対する災害医療提供体制◇新興感染症等と災害医療提供体制の関わり方─が示された。
 年明けから議論が本格化し、2022年の夏頃を目途に取りまとめる予定だ。
 今後の議論の進め方では、全日病常任理事の猪口正孝委員が、「(個別項目について)全体像をつかんだ上でないと議論できない。同時進行でいくのかこの順番で行くのかはわからないが、話し合いを進める前に全体像をつかむ検証をしてほしい」との意見を述べた。
 新興感染症等の対応については、「コロナは必ずしも全員に対し救急医療が必要なわけではない。救急で関わらなければならないのはどこまでか、整理をしてほしい」、「(コロナ患者の)受け入れ実績の多寡ではなく、細かく条件をみてニーズをきめ細かくおさえていかないと整理するのは難しい」、「ダイヤモンドプリンセス号の対応やクラスターを起こした施設での対応など、災害医療の自然災害対応の仕組みを用いて何とか乗り切れた。この枠組みからも検討が必要」などの意見があがった。

 

全日病ニュース2021年11月1日号 HTML版

 

 

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    公益社団法人全日本病院協会(以下:全日病)は、「関係者との信頼関係に基づいて、. 病院経営の質の向上に努め、良質、効率的かつ組織的な医療の提供を通して、社会の健康.

  • [3] 2020.12.1 No.976

    https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2020/201201.pdf

    2020/12/01 ... 全日病副会長の織田正道委員は、. 「『地域医療構想ワーキンググループ』. のヒアリングでも、コロナ患者を受け. 入れた病院では、ハード面ではゾーニ.

  • [4] 2021.2.1 No.979

    https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2021/210201.pdf

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