全日病ニュース

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介護報酬の消費税改定を答申。改定率は+0.63%(342億円)

介護報酬の消費税改定を答申。
改定率は+0.63%(342億円)

【介護給付費分科会】
老健は6~10、介護療養型は6~12単位を上乗せ

 

 1月15日の社会保障審議会介護給付費分科会は介護報酬消費税改定について議論した結果、事務局(厚労省老健局老人保健課)が提示した考え方を承認。介護報酬の新たな単位数等を示した厚生労働大臣の諮問を了承する旨答申した。
 介護報酬改定の概要は以下のとおり。
 (1)消費税引き上げに対応した改定率は+0.63%(342億円)とする。
 (2)対応は基本単位数への上乗せを基本とし、上乗せ率は、各サービスにおける施設・事業所の課税割合に税率引上げ分を乗じて算出する。
 (3)消費税負担が相当程度見込まれる加算にも上乗せするが、基本単位数に対する割合で設定されている加算や福祉用具貸与の加算への上乗せは行なわない。
 (4)加算のうち、課税費用の割合が大きいものは基本単位数と同様に課税費用に係る上乗せ対応を行なう。課税費用の割合が小さいなど上乗せ分を個別に算出することが困難なものについては、基本単位数への上乗せに際して、これらの加算に係る分も含めて対応する。
 (5)特定入所者介護サービス費(居住費・食費等)は据え置く。
 (6)従来のサービス量を受けられるよう区分支給限度基準額(特定福祉用具販売と住宅改修は除く)を引き上げる。
 こうした結果、特養に対しては基本単位数が3~6、老健施設には6~10単位、介護療養型には6~12単位の上乗せが行なわれる。
 また、この日の分科会には、介護給付費の請求方法について、これまでの原則ISDN回線から、本年11月以降はインターネット化するという省令改正が報告された。

□介護保険施設の改定内容―――――――――――――――――――――――――
●介護福祉施設サービス費 3~6単位の上乗せ
●介護保健施設サービス費 6~10単位の上乗せ
介護老健施設短期入所療養介護費 4~8単位の上乗せ
(加算)緊急時治療管理500 → 511単位、所定疾患施設療養費300 → 305単位
特定診療費重度療養管理120単位→ 123単位
●介護療養施設サービス費 6~12単位の上乗せ
病院療養病床短期入所療養介護費 3~7単位の上乗せ
(加算)特定診療費 重度療養管理 120単位→ 123単位
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□介護保険サービスの費用構造推計(抜粋)
 介護老人福祉施設   19.7%
 介護老人保健施設   25.2
 介護療養型医療施設  28.5
 訪問看護(介護予防を含む) 16.4
 訪問リハ(介護予防を含む) 27.1
 通所リハ(介護予防を含む) 28.7